番外28話『運命の分かれ道』
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動く。シャワー室に駆け込んでそのまま水を張る。
すごいぬるま湯っていうぐらいだからほとんど水の温度で、だけど水よりはちょっとだけ温かいぐらいの温度だろうか。
「けど、なんでこんなこと?」
水の温度を調節しながらもシャワー室で水を張っているとすぐに二人が駆け込んできた。
「お、お帰り」
「そんなこと言ってる場合じぇねぇ! ……チョッパー温度はどうだ!」
「……うん、これぐらいなら割れないと思う。ここから少しずつ溶かしてそれに合わせてちょっとだけずつでも温度をあげていけば……きっと!」
「きっとってなんだ! ロビンの命がかかってんだぞ!」
「だけど俺! こんな全身凍っちゃってる人間みたことねぇもん! あおき――」
「――チョッパー!」
「あ、そ、そっか! ハントもとりあえずこのぬるま湯をロビンにかけるの手伝ってくれ!」
……いや、ぬるま湯をかけろって言ったって。いったいこいつらは何を言ってるんだろうか。
「えっと……はい?」
わけがわからない。
とりあえず二人が大事そうに抱えているのはロビンの氷像だということだけはわかった。けどなんでそれをそんなに必死にとかそうとしているのか。
「えっと……なにやってるんだ?」
「だから! ロビンを溶かしてるんだ!」
チョッパーが珍しくむきになって答えるけど、なんだっていうんだ?
「えっと……ロビン? いや、それはどう見てもロビンじゃなくてロビンの氷像だろ?」
「だったらなんで俺たちがこんなに必死になって溶かそうとすんだ! これは氷像じゃなくてロビンが凍ってるんだ! いいからお前もお湯をかけろ! ロビンがこのままだと死んじまうかもしれねぇんだぞ!」
「え……え? え? マジで?」
「ハントも早く手伝ってくれよ!」
チョッパーが涙目になってる。
もしかしたら本当のことなのかもしれない……マジか。
「わ、わかった!」
さっきから感じてた冷風が何か関係あるのかもしれない。そんなことを考えながらも二人のやっているようにロビンの頭からぬるま湯をかけていく。少しずつ……本当に少しずつ溶けていく頭。
「……う、お」
声を失ってしまった。
溶けた部分から見えるのは確かに黒い髪だったから。
ロビンが全身氷漬け?
手を動かしながらも二人に聞く。
「何があったんだ?」
「……」
チョッパーとウソップがなぜか目を見合わせて、一瞬だけ動きを止めた。かと思えばまたお湯をロビンにかけながら、ウソップが俺と睨み付ける。
「ふざけんな! 今はそんなことよりもロビンのこと心配しろよ!」
「……」
「お、おう……そうだな」
ウソップには怒鳴られて、チョッパーには無視された。どうやら、二人は答え
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