番外28話『運命の分かれ道』
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青キジの拳が……いや、間一髪。
ルフィが滑り込みで氷漬けのロビンの体を抱きかかえて、その拳を避けて見せた。
「はぁ、あぶねぇ!」
だが、そこはまだ青キジの足元で、青キジが足をふりおろし――
「ギャーギャー!」
――今度はウソップがロビンの体を抱きかかえて逃走。青キジの足元にいたルフィだけがその足に踏まれることとなったが、ロビンの体はまたセーフ。
「なんだってんだ、オイ」
青キジがまたもや妨害されたことに意識がウソップの方へと向き、そしてそのタイミングで踏まれていたルフィはその足から脱出して慌てて指示を出した。
「ウソップ、チョッパー! そのまま船に走れ! 手当てしてロビンを助けろ! ハントにはこのこと言うなよ! 今あいつに来られてもきっと意味がねぇ!」
「わ! わかった!」
ウソップとチョッパーが頷き、そして同時にロビンを抱えて走り出した。
「急げ、そーっとだぞ!」
「冷てぇ!」
「バカ、ロビンはもっと冷てぇんだ」
その背中を追われないよう、ルフィたちが青キジを囲むのだった。
「……んぁ」
数分ほど……いや、もう少し長い時間か。まぁ、どっちでもいいけど。とにかくちょっとだけ眠っていたらしい。
冷たい風が気持ちいい。
「……ふわぁぁぁ」
欠伸でこの気持ちいい風を胸いっぱいに吸い込むのがまた何ともたまらなく心地良い。ちょっと眠っただけなのに、体が軽い。まどろみの中にいて動きたいとは思わないけど、心地良いし、気持ち良いし、体調もいいし……あいつらもまだまだ帰ってこないだろうし、この際だからこのままガッツリと寝てしまおう……ん?
「あ。やべ」
冷風で気づいた。
みかん畑、さすがにこのままじゃまずいか。
一応寒気対策とかしておかないとこのままじゃあんまり美味しくないのとかできるかもしれない。
いやー、危ない危ない。気づいてよかった。
とりあえず立ち上がって、船の倉庫から道具を持ってこないと――
「――ん?」
今、誰かに呼ばれた?
「ハントーーーーー!」
「ウソップの声?」
船から身を乗り出すと、ウソップだけじゃなくて一緒にチョッパーもいる姿が遠目に見えた。
「……なんだ? 何か抱えてるのか?」
よく見えない。仕方がないから耳だけは澄ましてみる。
「水を張ってくれ、ハント! シャワー室ですごいぬるま湯をはっててくれ!」
……?
聞き間違いだろうか。
水を張る? シャワー室で?
なんで? って聞こうと思ったけどとりあえず顔は必死だ。もしかしたらさっき感じてた胸騒ぎのとおりなにかあったのかもしれない……いや、けどとりあえずは言われたとおりに
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