番外28話『運命の分かれ道』
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。何故かねぇ、ニコロビン」
「何が言いたいのっ! 私を捕まえたいならそうすればいい! 三十輪咲き!」
何がそうさせたのか。
遺跡に関すること以外では怒った様子すら見せなかったロビンが、単なる口だけの挑発だけで、まるで理性を失ってしまったかのように青キジの体に腕を生やした。青キジは30本の腕であらゆる体の関節を極められた状態。その態勢でいるだけでも辛いはずなのだが、青キジは全くもって答えた様子もなく「あらら……少ししゃべり過ぎたかな。残念、もう少し利口な女かと思ってた」
「クラッチ!」
話すことすら許さないと言わんばかりに、腰を真っ二つに折った。そのまま体が崩れていく青キジにチョッパーが「うわーーー死んだーーーー!」と目を丸くさせ、ウソップが「いや……無理だ! おいみんな逃げよう! 逃げるぞ!」と叫ぶ。
はたして、ウソップの言った通り。
青キジはその程度では死なない。
自然系、ヒエヒエの実の氷結人間。悪魔の実の能力者だ。
単純な肉体への物理攻撃は無意味。
「んあ〜、ひどいことするじゃないの」
言いながら立ち上がり、それと共に足元の草を幾本もぶっこ抜いて、それをもとに氷の剣をいきなり作り出した。
「アイスサーベル……命とる気はなかったが」
言いながらも氷の剣をロビンへと振り下ろすが、ロビンの前にゾロが割って入った。剣と刀がぶつかり合う。本物の金属がぶつかったような音からそのアイスサーベルの切れ味と強度が伺える。
青キジとゾロの視線がぶつかったその瞬間に、今度はゾロの背後から「切肉シュート!」と、サンジが青キジのアイスサーベルを蹴り飛ばした。続いて「ゴムゴムのぉ――」とルフィの声。凄まじい勢いで青キジへと走り寄る、その一瞬の隙に青キジはゾロの肩とサンジの足を掴んだ。
と、同時。
「――銃弾!」
ルフィのゴムゴムの銃弾が青キジの腹へと見事に入った。
いや、違う。
「冷た!」
その腹部を殴ったルフィの手が凍る。
続いで、サンジの足。ゾロの肩。
「ぎゃああああ凍らされた〜〜!」
「あの3人がいっぺんに!?」
「大変だ! すぐ手当てしないと……! 凍傷になったら……! 手足が腐っちゃうぞ!」
チョッパーたちが騒ぎ立てている間にも、青キジがロビンへと抱き付く。それはもちろん愛の抱擁でもなければセクハラ行為でもない。
「ロビン、あぶねぇぞ! 逃げろ!」
ルフィの言葉も、もう遅い。
「私は……」
ロビンの全身が氷漬けになった。
「お前ぇーーーー!
「わめくな、ちゃんとまだ生きてる。ただし体は割れやすくなってるんで気を付けろ。割れりゃ死ぬ。例えばこういう風に砕いちまうと」
そう言ってロビンへと、
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