番外28話『運命の分かれ道』
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う提案も受け入れてもらえるかもしれない。
「……って、それはそれで他のみんなが暇すぎるか」
多分、現状で覇気を覚えられるのはルフィ、ゾロ、サンジの3人しかいない。他のみんなにまで覇気を覚えさせるのならそもそもの土台作りが必要になってくるわけで、そうなると一年ではまず無理。となると、他のみんなは放置になる。それだとほかのみんなが暇を持て余すような日々を送らないといけない……うーん、なんか嫌だ。きっとそれはルフィたちもそう思うだろうし。
一人で盛り上がりそうになって、でも結局は没。
「ま、今はいっか」
諦めるとまた一気に眠くなってきた。
このまま気持ちのいい潮風に当たって眠ろ……うん?
遠くから「ギュアアア」というよくわからない声が聞こえてきた。
「悲鳴……じゃないよな」
またルフィたちが暴れてるんだろうか。にしても人間の叫び声には聞こえなかったけど……ちょっとだけ違和感を覚えて。でもまぁいいやと思ってまた目を閉じ……ん?
今度は悲鳴ではなく、風。
「……なにこの冷たい風……え? 急に冬になったとか?」
わけがわからない。
周囲を見回してももちろんそんな気配はない。グランドラインだから、って言われればもちろんそれで納得できるけど、けどそれならそれで誰か一人ぐらいはこっちに帰ってきてなにかを教えてくれそうなものだけど。いや、わざわざ気候の変化でこっちに戻ってくるなんてことするわけがないか。
「……」
けど、なんだろう。
なぜだろう。
何かが気になる。
なんとなく、見聞色の覇気を発動してみた。
「……?」
おかしい、二人ほど海の上を進んでる生物がいる。いや。海の上を進むこと自体はおかしくない。けど、船にのっているというには遅すぎる。まるで海の上を歩ているかのような速度。しかも、またおかしいことにルフィたちの数があわない。
俺を除いた麦わら一味の数は7人。それに加えてトンジットのおっちゃんとシェリーで合計9つ。なのに、島に固まっているのは8つだ。ルフィたち仲間のはさすがに判別できるとして、じゃあ残り一つは?
トンジットのおっちゃんとシェリーがそれなら二つ必要なはずだけど。そこにあるのはたったの一つ。
一体どうなってるんだろうか。
気になって眠れないじゃないか。
行くべきか……行かざるべきか……そこまで考えてため息を一つ落とした。
「考えすぎだな」
ルフィたちの動きは特にない。つまり、別に緊急事態じゃないってことだろう。
というか緊急事態だろうが緊急事態じゃなかろうが、あいつらが揃っていて誰かに負けるなんてことがあるはずがないし、そもそも今の俺がそういう状況で助けに行ったとして足手まといにしかならない。
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