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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-14 障壁を乗り越えて
Story14-3 すれ違う気持ち
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界そのものだった。
「俺はその世界で分かった。信じ、受け入れること……それが自分の認識する誰かを本当のその人にすることってことに。
お前が、一番大切にしていたことに近いよな」
「…………そうだな。俺はいつでも仲間を信じた。受け入れた。
だから、俺は強くなれた。
今度はお前が直葉ちゃんを受け入れる番だろ」
「…………」
「逃げてても、何も変わらない。何かを変えられるのは事実を受け入れられる心と自ら結果に向けて手を伸ばそうとするその努力と、勇気……それだけなんじゃないかな。
俺はお前と違うし、お前は俺と違う。だから互いに手を伸ばす……だろ?」
「確かにな……言葉で足りないときには手を伸ばす……これも向こうで知ったことだしな」
「んじゃ俺がひとっ走りしてきますか」
「?」
「直葉ちゃんへの伝言。今お前が行っても気まずいだろ?
こっち
(
現実世界
)
は俺が引き受ける。お前は、
お前の世界
(
仮想世界
)
で直葉ちゃんと語り合え。形はどんなのでもいいから」
「じゃあ……『アルンの北側テラスで待ってる』って伝えてくれ」
「りょーかい…………あ、そうだ」
俺は本当の用事を果たすべく、ジャンパーの右ポケットからUSBメモリを取り出す。
「これ、ナーヴギアにインストールしとけ」
「なんだこれ?」
「それはあっちでのお楽しみ。じゃ、行ってくる」
カズは2階、俺は直葉ちゃんの部屋へと足を向けた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
俺はカズに教えられたように、直葉ちゃんの部屋の扉をノックした。
「直葉ちゃん、いますかー?」
声を出す。
数秒後、こちらも開いた。
「誰ですか…………」
「ども」
「ええと……光崎……聖音さん?」
「正解」
直葉ちゃんの顔を見ると、涙の跡があった。想いをぶちまけておもいっきり泣いたのだろう。
「ええと……カズから話聞いたんだ。何があったのか」
「お兄ちゃんが……?」
「ああ。
だから、俺が今から言うことをよく聞いてほしい」
俺は、カズが俺に話してくれたことを一つも漏らさず伝えた。
「カズは小さい頃、両親が亡くなってしまい叔母夫婦に引き取られ今まで育ってきた」
「それは知ってます」
「うん。
それが原因でカズは人との距離感がわからなくなったらしい。
そのせいで和人の今の両親が冷たく接したか、というとそうじゃなかったらしいけどな。
それでもアイツの心に根強く芽生えたのは、相対した人に対して生ずる『この人は一体誰なのか』と
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