番外編035話 if 真・恋姫無双編 05話
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利益となるのは間違いないだろう。
そこまで考え、自分が呉……というよりも、雪蓮や冥琳、祭、穏といった者達に対して力を貸す事を本気で考えている事に気が付く。
(ま、どのみちレモン達が迎えにくるまでは俺としてもやる事がないしな。それまでの間身を寄せるんなら、相応の助力をした方がいいか)
内心でそう考え、一つ頷き曹操の方へと視線を向ける。
「分かった、取りあえず雪蓮の言う通り貸しとしておく。それでいいか?」
「……ええ。正直、貴方達のような相手に借りを作るのはちょっと思うところはあるけど、今回は私が全面的に悪いしね。そうしておいて頂戴」
「アクセルの貸しは高く付くわよ?」
「……別に貴方に対しての借りじゃないんだけどね。ま、いいわ。アクセル・アルマーとか言ったかしら。どうやら貴方達の一員として迎えいられているみたいだし。じゃ、部隊の抽出をしなきゃいけないから、この辺で失礼するわね」
そう告げ、去って行こうとする曹操の背に、アクセルは声を掛ける。
「一応言っておくが、さっきの軍議でお前の側にいた猫耳頭巾の女にも気をつけておいた方がいいぞ。お前を侮辱したのが気にくわなかったのか、俺に殺気混じりの視線を向けてきていたからな。あの時の女と似たような事になる前に対処しておいた方がいい」
「……ええ、ありがと。ご忠告は受け取っておくわ」
そう告げ、一瞬だけアクセルの方に視線を向けて曹操は去って行く。
その胸の内には、大魚を逃したのかもしれない。そんな思いを抱きながら。
「さて、そういう訳で私達からも一部隊を黄巾党との戦いに送らなきゃいけないんだけど……どうする?」
場所は変わって、呉の主な面子が集まっている天幕。その中で雪蓮が自らの親友でもある冥琳の方に視線を向けて尋ねる。
そんな親友からの視線を受けた冥琳は、小さく考えながら口を開く。
「まず雪蓮。貴方は駄目よ」
「えー……ぶーぶー!」
「駄目なものは駄目だ。確かに雪蓮の実力は知ってるけど、私達の旗頭である貴方を、いわば捨て駒に近い部隊に派遣する訳にはいかないわ。同じ理由で、蓮華様とその護衛である思春も却下。穏と私は軍師だから、この場合は却下。そうなると残るのは……」
その場にいる者達の視線が、祭とアクセル、明命の3人へと向けられる。
「……悩みどころだな。3人共実力としては申し分ない。だが、祭殿は我が軍の重鎮という立場でもあるし、アクセルはまだその実力を公にはして欲しくない。明命は基本裏働きをしてもらう人材なのだから、ここで顔を売るのは面白くない」
冥琳のその言葉に、祭やアクセルだけではなく全員が納得の表情を浮かべてしまう。
まず裏働きを主とする明命は、これからの活動を考えれば問答無用で却下だ
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