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魔法少女リリカルなのは ~Emperor of the WGOD~
魔法の力、その名は《白虎》
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ランナーのほうへと体を向け

「今のうちに逃げてください!」

とレイナがそう言葉を向けた女性ランナーを見ると、彼女はその場で気絶していた。レイナはそれを見たあと素早くランナーのそばに行き、彼女を抱え安全な場所へと運び出そうとしたとき狼を縛り付けていた魔法陣がバチィッという音とともに破られた。すかさずもう一枚の護符をとりだしたレイナは再び狼へと放ち拘束する。

「10秒くらいで破られてしまいましたね....これではこの方を逃がしてあげることは不可能と考えます。あなたはどう思いますか?」

そう上空へと問いかけるレイナ。それに

《ソウダナ、ソイツヲ置イテキャオマエハ助カルゼ。》

と誰かが答えた。するとレイナは怒った様子で

「馬鹿言わないでください。ジュエルシードで変貌してしまった動物に一般人を襲わせてしまったなんてこと私が見過ごせるとお思いですか?」
《無理ダロウナ。ダガ、ソウシナイト共倒レハ確定ダゼ?》
「.........かくなるうえは、私があなたの力を使って倒すほかには手がありませんね。」
《ソレコソ無理ッテイウモンダ。アンタノ今ノ魔力ジャ俺サンタチヲ使エナイ。使エタトシテモアンタノ魔力ガ底ヲ尽キテリンカーコアガ消滅シチマウ。》
「そんなことは全然構いません。一度だけでも使うことができれば私がどうなろうと。」
《オイオイ、正気ナノカ?》
「もちろんです。私が落としたジュエルシードのせいで人が亡くなってしまうなんてこと....二度とあってはなりませんから!!」
《......ッタク、ショウガネェナ。ジジイニハ俺サンカラ話シトイテヤルヨ。安心シテ成仏シナ。》
「ありがとうございます......。“白虎“よ、我が身にあなたの力を!!!!」

すると、晴れ渡る上空から光が走り、突如発生した竜巻がレイナのもとへと落ちていった。落ちた竜巻は地上に留まり轟音を立てレイナの姿を飲み込んでいく。
だが、次の時にはフッと竜巻が跡形もなく消えてしまった。

「!?なぜ!!?なぜやめるのですか、白虎!!!」
《俺サンハヤメテナイゼ?言ッタロ、魔力ガ足リナイッテヨ。》
「そ、そんな........!ここまで落ちていたなんて....。」

ここまでなのか。自分は自分の犯した大きなミスを、他人を巻き込んでしまったのに、償えずにまた罪を重ねながら死んでしまうのか。そう絶望したレイナは魔力切れもあってかその場に崩れ落ちてしまった。だが、この場にただ一つ自信を持った声が響いた。まだ諦めていない、むしろ楽観的な調子で

《ソウ悲観的ニナルコトハナイト思ウゼ。ホラ、ヤットゴ到着ダヨ。》
「.........え?」

白虎がそう言うと階段のほうから聞き覚えのある、いや毎日聞いている声が聞こえた。そこにはこの世で一番巻き
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