番外27話『レディ〜イドーナツ!』
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号と追い抜こうとした時、ナミが「さぁ、私たちも行くわよ!」
タルタイガー号とキューティーワゴン号が並んでロングサンゴ礁へと突入する。
コースのイン側をとっているのがタルタイガー号、アウト側をとっているのがキューティーワゴン号。今まではあまり位置取りなど関係のなかったレースだが、ここで「フェフェフェッ!」と割れ頭ことフォクシーの笑い声が響いた。
「ん?」
不思議に思う間もない。
丁度イン側のタルタイガー号だけの視界を遮るように煙幕が張られた。
「フェフェフェッ! このサンゴ礁の迷路 目隠しで通り抜けてみろい!」
フォクシーの笑い声に、ハントがまたイラっとした様子を浮かべつつも、けれど不安そうな様子でナミを見るのだが、ナミはそんなものどこ吹く風といった様子でハントへと声をかける。
「ハント、ここを抜けたらロング渦……アンタの馬鹿力でさっきの大岩みたいに私たちをぶん投げて頂戴」
「バカって……いや、うん。わかった」
それよりも先にこの状況をどうにかしないと。そう言おうとしたハントだっが、すぐにその必要がないことに気づいて頷いた。
タルタイガー号は誰も漕いでいないというのに一人でに迷路を突き進んでいたからだ。
「な、なんで」
「ここは海流の迷路。入り口さえ見極めればあとは勝手に出口まで運んでくれるわ。もともと前なんか見えなくてもいいのよ」
「さすがナミ!」
フォクシーの妨害をいとも簡単にすり抜けてサンゴ礁の迷路を突き進む彼らだったが、その横では同じくキューティーワゴン号もサンゴ礁をぶち破りながら着々と進んでいた。並び具合はほぼ横一線。どっちともいえない順位の中で、遂に両チームともにサンゴ礁地帯を突き抜けた。
続いて待ち構えているのは先ほどのナミの言葉通り、横にも縦にも長い渦。キューティワゴン号はさすがにこれに呑まれるわけにはいかないと迂回する形で回り込もうとするのだが、タルタイガー号は違う。
サンゴ礁地帯を突き抜けた瞬間ハントは再び海の中へと潜り込んでいた。
「いくぞ、二人ともつかまってろ!」
「いいわよ!」
「どうぞ」
「どっせい!」
少々おっさん臭い掛け声とともに、海中からタルタイガー号を持ち上げてそのまま前方へとぶん投げた。
二人を乗せたタルタイガー号はロング渦を超えて、その先で横に待ち構えていたロング岬すらも飛び越えて着水。一気に最短距離を突き抜けた。
「うそ! なによあれ!」
「けど、見ろよポルチェちゃん。海坊主がまだロング渦の手前だぜ……これで戦力は半減、これなら追いつけるって!」
「あら、ほん――」
カポーティの勝利を確信した言葉に、表情を緩めたポルチェだったが、次の瞬間にはその表情を固まらせた。
「どうしたん…
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