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牙狼<GARO>―黄金の嵐(かぜ)―
第一章「失われた黄金」
#2、銀-Zero-
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てる所なの?」
「まぁな。ひまわりもか?」
「うん、買い物帰りなの。レオンに荷物持ってもらってるんだ〜♪」
「・・・シルヴァを受け取って、さぁ帰ろうとしたときに鉢合わせるとは・・・不幸だ」
 レオンに視線を移すと、大量の買い物袋を両手に持ち沈んだ表情で呟いていた。それにムッと来たのか、ひまわりがレオンに食って掛かる。
「むぅ、不幸って何よ不幸って〜。こーんな可愛い女の子と一緒に居られるんだから幸せでしょ〜」
「寝言は寝て言え。・・・こんな大量の荷物持たされる身にもなってみろ」
「男なら荷物の一つや二つぐらいでケチケチしない!」
『もう、二人とも喧嘩しないの』
 レオンとひまわりの口喧嘩を制したのは女の声。それも、レオンがはめている左のグローブからだ。グローブの甲には狼の仮面を被った女性の顔のレリーフがはめられていた。
 このレリーフもザルバと同じ魔道具である。名はシルヴァ。レオンの相棒を勤めている魔道具だ。
「そうそう、シルヴァの言うとおりだ。荷物の半分は俺が持ってやるからさ」
「さっすが、お兄ちゃん♪レオンも見習わなきゃね」
「・・・ふん」
 シルヴァに続き、仲裁に入るとレオンが持っている買い物袋の半分を持ち、帰路へと向かう。
「おめでとー!」
「幸せになれよー!」
「もげろー」
 近くの建物に差し掛かった時、声がしたので見やると花嫁と花婿が周囲の人間に祝福されながら歩いてる。結婚式だ。
「わぁ・・・あの人綺麗なウェディングドレスだなぁ」
「そうだねぇ、一度でいいから着てみたいよね。ウェディングドレス」
「分かる分かる♪」
「ガールズトークが始まったな・・・。俺としてはさっさとコレをお前等の家に置きたいんだが」
「たはは・・・」
 花嫁が着ている純白のウェディングドレスを見て、きゃいきゃいと話し始めるアンナとひまわりを見て、ジト目になるレオンと苦笑する慎之介。

―ハラリ。

「あ、花びらが・・・ッ!?」
 花嫁の持つブーケの花から花びらが散り、風に乗って此方にやってきた。それをアンナはキャッチすると同時に何かを感じ取る。
 ここで説明するが、アンナは生まれつきモノに触れる事で人の想いに触れることが出来る特殊な能力を持っているのだ。そのため、人間に憑依したホラーを見分ける時などにこの能力は発揮される。
「?どうした、アンナ」
「あの花嫁・・・ホラーだよ」
『アンナの言うとおりだ。俺とシルヴァもアイツの存在を感知した。・・・どうするよ、シン?』
「やれやれ、家に帰って久しぶりに父ちゃんと一杯やろうかなと思ったんだけどなぁ・・・」
 アンナとザルバの言葉に、慎之介は暫く考え込むと、口を開く。
「・・・ま、しょうがないからとりあえず番犬所に報告だな」
 そういうわけで、報告、指示を貰う為に
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