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雲は遠くて
79章 利奈の夢の中の、ロバート・ジョンソン
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くも幸せです。あっはは
利奈さんにも、はる(晴)くんにも、これからも、音楽、楽しんでもらいたいです!」

「ロバートさんに、こんなふうに、応援してもらえるなんて、ぼくたちも、幸福ですよね。
ぼくたちの目指している、音楽スタイルというか、演奏方法は、
ロバートさんと同じような、弾き語りだからね。利奈ちゃん、音楽がんばろうね!
利奈ちゃんは、ピアノは上手なんだし、歌もうまいし、音楽のセンスはいいんだから、
ギターの弾き語りだって、すぐできるようになるよ、だいじょうぶ、だいじょうぶ!」

 先日、岡昇から、ギターのインストラクター(やく)として紹介してもらった、
早瀬田大学1年生の菊田晴樹(はるき)が、夢の中でそういって、利奈に微笑んだ。

 菊田晴樹(はるき)が、敬愛している、ロバート・ジョンソンは、1911年から1938年の、
28歳という短い生涯であった。彼は、アコースティック・ギター、1本で、ブルースを弾き語りして、
アメリカ大陸中を渡り歩いた。その音楽は、現在もロックやポップスに多大な影響を与え続けている。
最高のブルースであるばかりではなく、
音楽とは何かを、誰にでも考えさせずにはおかない、といわれている。

≪つづく≫ --- 79章 ---

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