勝つべくして勝つ
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「 ・・・と、いうわけなんですよ 」
「 そうですか・・・そんな感じなんですね 」
「 どう思いますか? 」
「 別にいいんじゃないですか。周りが何をしても。あなたに実質的な害があるわけではないのでしょう? 」
「 たしかに、そう言われればそうなんですが・・・ 」
「 『ですが』の次にどんな言葉がくるのか予想はつきます。が、それを言わないあなたは十分大人だと思いますよ? 自分はまだまだ子供だからって言い訳をして逃げるんじゃなくて、自分の求める理想に近づこうとしているのでうから 」
「 もしかして僕にだけ優しかったりしますか 」
「 そうですね、あなたに優しくしている自覚はありますよ 」
「 ですよねー 」
はぁ。
最近、女神様が優しい気がする。否、優しい
これまで優しくなかったかといわれるとそうではないが、最近の女神様はなんというか、気を使ってくれているような気がする。 ・・・そしてそれが僕にとっては苦しい
他人に励まされることは嫌いだ。励ます人も、励まされる自分も。何か悩んでるの?とか、いつでも相談しなよ?と言われると、たまらなく嫌になる。別に励ます側に問題があるわけではない。むしろ、僕程度の人間を気にかけてくれていることは素直にありがたいと思う。だから嫌いになるのは相手じゃない、自分だ。
励まされている自分がとてつもなく嫌いだ。他人に励まされる状況に陥った自分が恥ずかしい。他人に迷惑をかけたくない。これらの願望は自分勝手だろうか。正直、ただ単に『頑張れ』と応援してくれる方がよっぽど良心的に思える。最近は頑張れという言葉がNGワードとなってはいるが、無責任とされるその言葉にも救われる人間は多く居るはずだ。
「 して、今日はどんなご用件でしょうか女神様 」
「 いえ、用事というほどの事では無いのですが・・・あっ 」
「 あっ? 」
「 えー おっほん。 ・・・用事が無いと、来ちゃ駄目でしょうか?(甘えた声) 」
「 ・・・ 」
「 ・・・(じー・・・) 」
「 ・・・ 」
「 ・・・(じとー・・・) 」
「 ・・・あの 」
「 はい? 」
「 からかわれるのには慣れてますし別にいいです。ただ女神様が僕のことを思って行動してくださっているという事実が正直に嬉しいです。 」
「 ええっ? なんで私の予想・・・いえ、期待していた答えのナナメ上をいくんですか!? 」
「 いやー、人の思い通りに動かされるのって癪なんですよね 」
「 優しくないですねあなたは 」
「 自覚してます・・・が、周りからは優しいと言われますね 」
「 いいお友達に恵まれたんですね 」
「 えっ? ぼっちでしたけど 」
「 じゃあ誰から言われたんですか? 」
「 あーー・・・ 忘れました 」
「
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