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第三十三話 罪と罰
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よろめきながら立ち上がる。
剣を握る力も無くなってくる。
だが、それでも構える事を止めない。

「oh……大したもんだ、黒の剣士。そんな状態でも戦う意思が折れねぇか」
「あたり…まえだ―――――――――――――」

途切れながらもキリトが答える。
そして、視線を自らの従者へと移し。

「セイバーが…まだ戦ってるんだ……実力差があっても…勝つために……戦ってるんだ。……俺は…セイバーのマスターだ……。負けるわけには……いかない」

キリト自身の決意だ。

セイバーが、自らの従者が死に物狂いで戦うのなら、マスターである自分もそれ相応の戦いをしなければならない。
その義務がある。

「Ha……良い心がけだ、見直したぜ。だがな……」

Pohが眼にも止まらぬ速さで、キリトへと迫る。
そして、彼の剣が振り上げられた。

「ッ……!?」

振りぬかれる一撃。
辛うじてをれを防ぐ事が出来た。
だが二激目は下からの切り上げ。
それは、キリトの体勢を大きく崩れさす。

剣を持つ右腕が、宙に浮かんだ。

「……あ」

間抜けな声が口から零れる。

Pohの剣は、キリトの腕と剣諸共文字通り宙に浮かせたのだ。
痛みは感じなかった。
仮想世界では痛みを感じない。

だが、それでも損失感はある。

無くなった右腕を押さえ、キリトが膝をついた。

「Ha。もうここまでだな、黒の剣士。」

膝をつくキリトを見下ろし、剣をキリトに向ける。

「キリト!!」

セイバーが、叫びキリトのもとへ駆けようとする。
だが、その眼前にはバーサーカーが立ちはだかる。

「aaaaaaaaaaaaaaahhhhhhhhhh!!」
「クッ……邪魔をするな、バーサーカー」

一刻も早くキリトを助け出さなければいけない。
だが、それには目の前のバーサーカーが邪魔だ。

「そこを…どけぇ!!」

セイバーの怒涛の攻撃がバーサーカーを襲う。
それでも……

「■■■■!!!!!」

バーサーカーを振り切れない。

「クッ…」

既にキリトは、戦える状態ではない。
Pohによって殺される寸前だ。

仮にセイバーが此処から全力でキリトのもとまでたどり着ければ、直ぐにでもPohを倒せる。
だが、バーサーカーがそれを許さない。

Pohの右腕が大きく振りかぶられる。

「やめろおおおォォッ!!」

セイバーが絶叫する。

自分の主を守れない。
そんな自分の不甲斐なさと、バーサーカーそしてPohに対する怒りを込めて叫ぶ。

その叫び声も虚しく、無慈悲にもPohの剣はキリトへと振り下ろされた。

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キリトにとって、
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