parallel world4 −『神殺し達』−
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「どの道、従った方が得だと思いますが?
あなた方も、私達に協力するのとさっきのような戦闘を延々と続けるのでは、どちらが損か分かっていますよね?」
「ぐっ……痛いところを……」
一誠が言葉に詰まっていると、少女はサラッと爆弾を投下した。
「心配ありません。あなた方の世界の時は今止まっています。問題なく元の日常に戻れるでしょう」
「……は?」
__あなた方の世界?時は止まっている?
__いや待て、どういう事だ。
「ちょっと待て!質問させてくれ!」
「どうぞ」
どうやら質問ぐらいは聞いてくれるらしい。まず一つ目の疑問をぶつけた。
「あなた方の世界ってのはどういう事だ」
「文字通りです。ここはあなた方の住まう世界の……言うなればパラレルワールドといった所です」
「待て、もしそんなもの存在したとして、なぜアンタはそれを軽々移動できる」
「軽々も何も、ここにいる人たち全員自分の力で世界の一つや二つ渡り歩けますよ?」
「……待ってくれ、頭が痛い」
幾ら神をも殺すと言われている一誠達とは言え、こればっかりは驚きを隠せなかった。
世界を渡り歩くなど、自分達が言うのもなんだがどこのファンタジー小説だ。
一誠達が知る神器の中にも、そんな桁外れの能力は存在しない。
そんな反則級の力を、コイツらは軽々使うというのか。
有り得ない。
「……で、二つ目。時は止まっているとは?」
「こちらも文字通り。こればっかりはマスターの力を借りていますが、あなた方の世界の時を完全に停止させています」
「……マスターとは?」
「私のマスター、『アルヴァート・ルーク・マレイド』の事です。
恐らく彼は、このメンバー程度なら全員でかかってもまず勝てません」
「おい待て、そのマスターがやればいい話だろうが」
「それは出来ません」
「どうして?」
「マスターの中にある力こそが、今回止めるべきものだからです」
__…………は?
本日二個目の爆弾、投下。
世界転生まで、あと66時間。
《滅びの依り代》の完成まで、あと64時間。
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