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鏡に映るもの
9部分:第九章
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トキャップを思わせる帽子を被っている。
「あの砂ね」
「むう!?その方は」
「あれはわしがやったんじゃよ」
 そして老人はフリッツに応えるようにしてこう言うのであった。
「あれはね」
「何の為にだ?」
「決まってるじゃないか。眠ってもらう為だよ」
 老人は何を今更といった感じで彼に答えた。
「朝までね。ぐっすりとね」
「ぐっすりと」
「わしはサンドマンっていうんだ」
 そしてここで名乗ってきた。
「この袋に入っている砂をかけて寝てもらうのが仕事さ。ゆっくりとね」
「むう、それで我等は」
「寝ていたというのか」
 ハインリヒも言う。種はわかったがそれでもどうにも釈然としないものも感じている二人であった。とにかく悪戯に遭ったのは事実だからだ。

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