番外編034話 if 真・恋姫無双編 04話
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「普通ならここに集まった軍が協力して、黄巾党に挑むことになるわ」
「そうだな。何しろ黄巾党の勢力は少なく見積もっても20万を超えている。ここに集まっている軍勢が各個に挑んでも、まず数の差で勝ち目はない」
「……この黄巾党を率いている首謀者がここにいるんなら、そいつらを倒してしまえばいいんじゃないのか?」
20万という数に尋ねるアクセルだったが、それに頷きを返したのは祭だった。
「うむ。じゃが、忠誠心が非常に高いらしいからの。下手に頭に手を出せば、寧ろ暴走する可能性すらもある」
「暴徒が20万か。……で、どうするんだ? 何なら俺が片付けてきてもいいが?」
「アクセル! 貴方、何を適当な事を!」
軽い口調で告げたその言葉に、蓮華がもう我慢出来ないとばかりに叫び声を上げる。
仙術が使える仙人であると説明されてはいても、実際にその力を見た訳ではないのだから無理もないだろう。
だが、蓮華だけではない。500人を超える賊をあっさりと焼き殺す光景を見ていた雪蓮達までもが待ったを掛けた。
その様子に首を傾げるアクセル。
まさか、自分の実力を未だに信じられないのか? そんな視線を向けると、雪蓮は違うと首を振る。
「確かにアクセルの力は強力よ。それは間違いない。アクセル自身が言っているように、恐らく本当にあそこにいる黄巾党の奴等をどうにか出来ると思うわ。けどね、アクセルの力を、今ここで……こんなに人目の多い場所で他の皆に見せる訳にはいかないのよ。これから呉を再建する為の、文字通りの切り札なんだから」
「……なら、どうするんだ?」
「そうね。恐らく……」
雪蓮がそこまで呟いた、その時。
「官軍よりの連絡です。各軍から代表3名を出して軍議を開くとのこと」
してやったり、とした笑みを浮かべる雪蓮。
「ま、こういう事ね。……さて、軍議だけど出るのは私、冥琳。それに……」
チラリ、とアクセルの方に視線を向けて口を開く。
「アクセル、お願いね」
「俺でいいのか? 切り札なんじゃないのか?」
それこそ、他に幾らでも候補がいるだろ。
そんな思いで尋ねたアクセルだったが、雪蓮は問題ないと口を開く。
「確かにそうだけど、切り札であるというのはともかくとして、アクセルという存在が私達の仲間にいるというのは周囲に知らしめておく必要があるのよ。後々袁術に妙な干渉をされない為にもね」
こうして、何だかんだ言いつつも結局その3人が軍議に出る事になる。
軍議の場、既に大勢が集まっているその場に、雪蓮達3人が入り……その瞬間、アクセルの動きが止まる。
見覚えのある顔があったからだ。
向こうもアクセルの顔に気が付いたのだろう。思わずといった様子で動きを止
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