番外編034話 if 真・恋姫無双編 04話
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かだ。孫権の言葉でアクセルを排除すべき敵、あるいは動きを取り押さえる必要のある相手と判断した甘寧が、剣を突きつけてアクセルの動きを止めようとしたのだ。だが逆にその手を掴まれ、力ずくで無造作に地面に叩きつけられたのだろう。
「思春!?」
孫権の悲鳴が周囲に響くが、当然アクセルにしても一応仲間になる人物なのだから殺してはいない。寧ろ地面に叩きつける時に軽く引っ張り上げて、与える衝撃を最小限にするという手加減すら行っている。
……もっとも、地面に叩きつけてからすぐさま腹部に足を乗せて身動き出来ないようにしているのが、アクセルがアクセルたる由縁だろう。
そんなアクセルの様子を、既に性格を理解している雪蓮達4人はやっちゃった……とでも言いたげに苦笑を浮かべていた。
日本刀のような刀を持った少女は、どうするべきかと雪蓮や孫権を見比べている。
「貴様ぁっ!」
自らの護衛でもあり、腹心でもあり、友とすら思っている相手に対しての行いに激怒した孫権は、剣の鞘へと手を掛け……
「はいはい、そこまでそこまで。アクセルも蓮華もいい加減にしなさい」
「ですが姉様!」
「いいから。言っておくけど、蓮華がどう言おうともアクセルを追い出す気はないわよ?」
「姉様!」
自分の意見より、あのような怪しげな風体の者の意見を重視するのか。そんな思いを込めた叫びに、しかし雪蓮は落ち着かせるように孫権の頭を撫でる。
「ほら、いいから落ち着きなさい。いい? アクセルは確かに怪しいわ」
その言葉に、内心で『おい』と呟くアクセルだが、雪蓮はチラリとアクセルに悪戯っぽい笑みを浮かべるとそのまま言葉を続ける。
「けど、そもそも異国の出なんだから怪しくて当然でしょ」
「異国……? けど、それが本当の事を言っているとは……もしかしたら袁術辺りが送り込んできた工作員の可能性も……」
「あのねぇ。いい? よく見てみなさい。もし本当に袁術が送り込んできたとしても、こんなに目立つ男を工作員として送り込むと思う? 普通ならもっと目立たない人物を送り込むわよ」
ある意味では当然の事。
それに納得しかけた孫権だったが、やがて恐る恐ると口を開く。
「けど、姉様。あの袁術ですよ? そこまで考えるでしょうか……?」
……そう。『あの』袁術であれば、思いつきで何をやってもおかしくない。それはある程度どころか、1時間でも袁術と付き合いがあれば分かる事だろう。
それだけに、雪蓮は妹からの言葉に思わず動きを止める。
だが、すぐに何かを誤魔化すかのように口を開く。
「だ、大体仙人のアクセルが、袁術ちゃんなんかの命令を聞く筈がないわよ」
『仙人?』
その言葉に孫権や足で踏んでいる相手からの視線を向けられたアクセルは、
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