番外編034話 if 真・恋姫無双編 04話
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して口へと運ぶ。
一瞬、毒味とかは必要ないのかと思ったアクセルだったが、その辺は雪蓮お得意の勘で大丈夫なのだろうと判断する。
そうして一口食べ……
「っ!? な、なにこれ……凄く美味しい」
この時代の食事に慣れきっていた雪蓮にしてみれば、正に初めて食べた味であり、同時に香辛料をふんだんに使った刺激的ともいえる美味さに驚愕の声を上げる。
ファーストフードというよりも、きちんとしたレストランで出されるハンバーガーだ。以前アクセルがOGs世界を旅していた時に纏めて購入した物の1つで、味に関しては不味い筈がない。
「ほう? それ程に美味いのかの?」
「私もー、食べてみたいですー」
最初に興味を持ったのは祭と穏。冥琳も言葉には出さないが、興味深そうに雪蓮の方へと視線を向けている。
そんな者達の視線がアクセルに向けられれば、新たに空間倉庫からハンバーガーを取り出すしかなかった。
「私は貴方を認めない!」
周囲に響く声に、アクセルは呉でもやっぱりこの手の輩がいるのか……と溜息を吐く。
行軍中に合流した、雪蓮の妹でもある孫権。
知っている名前が出てきた事に多少驚いたアクセルだったが、そんなアクセルの前に姿を現した孫権は容姿こそ雪蓮に似ていたが性格は生真面目というしかなかった。また、お付きの甘寧にしても主人に似たのか堅物な性格をしており、雪蓮の側にいるアクセルに胡散臭げな視線を向けている。
唯一、日本刀のような刀を持っている少女だけは、興味深そうな視線をアクセルへと向けていた。
「姉様も姉様です、このような氏素性の知らぬ者を招き入れるなど、何を考えているのですか!」
「でも……ね? 蓮華もアクセルと行動を共にしていればそのうち分かるってば。だから今は……」
「ね・え・さ・ま?」
姉としてもこの生真面目な妹に凄まれると弱いのだろう。更に言えば、実際孫権の言葉通りアクセルの氏素性が知れないのも事実なのだ。
……もっとも、この世界でアクセルの氏素性を知る者がいる筈がないのだが。
「なぁ、雪蓮。何だったら俺はこのまま軍を抜けるか?」
自分が原因でこのまま姉妹の仲が悪くなるのは面倒事しか予感できない。それならいっそ自分がこのまま軍を抜けた方がいいのではないか。そんな思いで口にした言葉だったが、寧ろその言葉こそが孫権の眦を釣り上げさせる。
「貴方、姉様の真名を!」
「蓮華!」
無断で真名を呼んだのだと判断したのだろう。腰の鞘から剣を抜き放とうとしたところで、雪蓮が声を掛ける。
「ぐはっ!」
同時に、上がる悲鳴。
周囲の者がそちらへと視線を向けると、そこには地面に倒れている甘寧の姿があった。
その光景を見れば、何が起きたのかは明ら
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