第五章 過去との決別 〜ミッドチルダ J・S事件〜
第四話 幻想体系
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れる。そしてまた周りから迫害されることになってしまったのです。だが最初の時と明確に違う点が一つあった。それは一人ではなかったということです。人間というのは一人だととても弱い生き物ですが、二人三人となるにつれてその弱さも互いに補い合うことができる生き物です。だから今度は希望を失うことはなく、立派に生きていました
それが崩れたのは、そこから7年程がたったころです
お互いに自分のしていることが周囲の常識から逸脱しているということに気がつき始めると、隠すということを覚え始めました。同時にその力は一体どういうものなのか、どこから来ているのかということも自分たちなりに調べ始めました。そして、体系化することに成功したのです。体系化したということは、その力について完全に理解したということ。二人は、気がついてしまったのです。お互いの持つ力が相容れないということに
そもそも彼らの持つ力が一体何なのか、を知る必要がありますね
先ず蒼炎から。彼が生まれながらにして持っているのは「幻想」そこにないけれどあるという存在、すなわち万人から認識されているわけではないモノに敏感なのです
この力により彼は異能と呼ばれているものに対してはあり得ないくらいの適性を持っていますし、精霊との交感も高いレベルで可能です。ああ、この場合の精霊というのは世界を構成する要素を司る精霊のことですね。地水火風に陰陽、光と闇といったほうがいいでしょうか。幼い頃、彼らと交感することにより、簡易的な未来予知をしていたわけです
まあこの話は今はいいでしょう。もう一人が持っていた力は「真実」こちらに関しては私もよくわかりません。具体的に言えば、嘘がわかったり幻を見なかったりといった所らしいです。その名の通り真実を見分ける、というところでしょうか
元に戻りましょう。なぜこの二つが相反しているのかというと、蒼炎曰く幻想は境界線をあやふやにする力で真実は境界線を確定させる力だそうです。意味わかりませんよね
そうですね、ここに一つの玉があるとします。それをコップで隠し、開けるとその中から玉が消える。この事実を認めるのが幻想で、認めないのが真実。もっと簡単に言えば、魔法を認めるのが幻想。否定するのが真実です。だって、魔法は万人に認められてるわけじゃないのだから
このことがあり二人は敵対。最終的には殺し合いとなりました。なにせ互いに互いを否定し合う存在、今まで共にいれたのが奇跡ですからね
最終的に生き残ったのは蒼炎。最も精神的なダメージが大きすぎてしばらくは死人同然だったらしいですが
それを救ったのが彼の師匠。神崎凪でした
暴れていた蒼炎を黙らせるために送られたのが彼女ですが、結局彼を引き取ることになりました。何を思ってそうしたのはわかりませんが
それか
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