第五章 過去との決別 〜ミッドチルダ J・S事件〜
第四話 幻想体系
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イドを繰り広げそのまま勝利。これだけなら蒼炎さんってなのは隊長よりも強いんだ、で終わる話だ。でも、それだけではなかった
戦いの中、蒼炎さんは傷だらけだった。そして、本来直ぐに治癒できる筈のものをそのままにして戦っていた。試しにクラッシュエミュレートで同じだけの痛みを受けてみたけど気を保つのが精一杯だった
ではなんでそのままにして戦っていたのか。知られたくないのであったらこの間の戦いで使うことはないだろう。ということは使わないことになにかしらの意味というか理由があるはずだ
思いつくのはなのは隊長がどれだけ危険なものを撃ったのかを気がつかせるため、かな。でも確信は持てない。.....本当はいけないことなのだろうけど、六課の権限を使って過去のデータも見てみよう
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「なんなの...これは」
調べて出てきたのは、明らかに狂ってるものばかりだった
管理局に入ってからの行動、それは常人には理解できないものばかりだった
親しい人ーー言ってしまえば他人を優先し、自分をまるで消耗品としか見ていないような行動。少なくとも、私には理解できない
掘り出してみて確信を持った
「やっぱりおかしい。蒼炎さんは壊れてるとしか思えない...。このこと、なのは隊長達は気がついているのかな...」
そう、こんなことを普通に行える人なんて、壊れているとしか言い表せない
でも、もしもこの行動全てに意味が、想いが込められているとしたらそれはどのようなものだろう。私は少し目を閉じて思い浮かべてみる
自殺願望者
そんな言葉がふと頭に浮かんだ
いやいやそれはないと、私は首を振る。でも、なにか的外れではない気がする。自殺願望まではいかない。けれど、それに近いもの
自己が限りなく薄く、他者の為に自身の存在価値があると思い込んでいる?
あるいは
自分は現実にいないとでも思ってるんじゃないだろうか
私はそんな馬鹿げた考えを鼻で笑い捨てる
「いくらなんでもそれはないわよ....」
確かに断定はできないけど否定もできない。訓練中にも蒼炎さんが自身の負担を度外視してるような光景を見ることがある
考えれば考えるほど思考の迷宮に囚われていく。答えは有るのだろうかと自問し始めた頃、それは現れた
<彼を理解出来るのはあなただけだと思ってはいましたが、一人でそこまで辿り着くとは思いませんでした>
私1人の筈の空間にいきなり声が聞こえて驚いた。反射的に立ち上がりクロスミラージュを起動したくらいだ
<それ以上はどれだけ考えた所
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