番外26話『デービーバックファイト』
[7/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
俺はレースに出てはいけない病で」
「何言ってんのよ! か弱い私に決まってるでしょ!」
ウソップとナミだ。
お互いにらみ合って手を挙げる中、珍しくチョッパーが強気な顔でその二人を割って言う。
「欠場はハントだ」
「なっ!?」
驚いたのは3人。
欠場を立候補していた二人と、チョッパーに名指しされたハントだ。
「ドクターストップか?」
「うん、まだ体ボロボロなんだ。最低限の運動は推奨してるから島の探索は何にもいわなかったけど、無理な動きは厳禁だ」
「いや、いけるって!」
サンジの問いに、チョッパーが全員へと顔を見回してハントの状態について軽い説明をする。それでも否定しようとするハントだが、そんなことはおかまいなしにルフィが先ほど見たばかりの光景を軽く口に出す。
「そういやさっきも、なんもねぇとこでずっこけてたな、ハント」
「余計なこと言わなくていいから、ルフィ!」
「なんだよ、じゃあ結局俺たちは出るしかねぇのか、なぁナミ」
「……え、ええ」
ウソップが肩を落とし、ナミはナミでハントを見つめながら少し戸惑った様子で頷く。
「うし、じゃあ戦闘は俺がいくぞ」
「なにー、待てよ。俺がやりてぇ!」
「俺に任せとけ、足がウズウズしてんだ!」
ゾロとルフィとサンジが最後の種目の戦闘に出るかを話し始め、徐々に各種目に出る人間が決まっていく。
「これで決定ね、提出するわよ」
と、ロビンが全てが決まった紙を持っていこうとするのだが、そこでハントが「俺、やっぱ出る」とロビンの前に立ってその行く手を遮った。
「……漁師さん?」
「何言ってんだ! だ、だめだぞ、ハントは! 医者のいうことは聞けよ!」
「そうよ、チョッパーの言う通りよ! アンタまだ怪我がひどいんだったら――」
「――出る! 絶対に出るぞ! 種目は何だっていい! 俺は出場してあいつらを返り討ちにしないと気が済まない!」
ハントは怪我をしていようがしていまいが、そもそもとしてデービーバックファイトに出たいと言い出すほどに血気盛んな人間では、決してない。普段ならばチョッパーに止められたらそこで諦めるし、意固地なことも特に言いだしたりはしない。それはナミも含めて一味の全員がわかっているからこそ、不思議そうな顔でハントを見つめる。
「ハント、何かあったの?」
首を傾げながらナミが小さな声でルフィへと尋ねるも、ルフィは「んー」と首を傾げて顔をしかめる。
「何があったっていってもなぁ……馬が撃たれて俺とハントが怒ってこのケンカ……じゃなくてゲームをやることになったってだけだぞ」
「馬が撃たれて怒った?」
「ああ」
「よくわかんないんだけど……ほかに何か言ってたことは?」
「言ってた事って……そ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ