番外26話『デービーバックファイト』
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あいつはそう言った。
あぁ、つまりあいつがシェリーを撃った犯人だ。
「お前ら……誰だぁ!」
隣にいるルフィの声が怒っている。
ルフィなんだから当然だと思う反面、どこかルフィの声が遠くに聞こえる。
それもまた当然だ。
だって俺も怒っているから。
犯人はもうわかった。
「この俺が誰かって?」
だから、もうそれ以上に必要な言葉はない。
もう、黙れよ。
お前の第一声は謝罪以外認めない。
全力で大地を蹴った。
間合いは一息で詰めれる程度の距離。一瞬で懐に入って全力でぶん殴る。
あいつに口を開かせる一瞬すら与えるつもりはなかった。
「っ!?」
「この顔を知らねぇとはいわせねぇ! ……あ?」
足がつった。
体が軋む。
全力で一歩踏み込んだだけで、地面にこけてしまった。
「お、おい、ハント! 大丈夫か……おめぇらハントに何やった!」
「フェッフェッフェッ! ばーか、俺は何もやっちゃいねぇよ。そいつが勝手にすっ転んだんだ!」
……くそ。
「ハント、無茶するなよ! まだ体はボロボロなんだぞ!」
シェリーの手当てをしながらのチョッパーの声だ。
エネルにやられた傷がまだひどくて、体が満足に動かない。なんでも、筋肉とか内臓とか、とにかく全身がひどく損傷してるらしい。あと数日間、少なくともあと一日は安静にしなきゃダメだと言われている。
俺の体のことだ、俺ももちろんそんなことはわかってる。まだ本気では体を使えないってことも、ちゃんと把握してる。
けど、目の前のあいつらが許せなくてほとんど反射的に体を動かしてしまった。
「お前の顔なんか知るか! ブッ飛ばしてやる!」
「……俺をしらない」
「いやん! オヤビンっ! 落ち込まないで! うそですよきっと知っててわざと知らないと」
「ぷ! ぷぷぷぷぷっ!」
ルフィの言葉にオヤビンと呼ばれた男が落ち込んで、女がそれを慰めてもう一人の男が笑っている。
なんだ、こいつら?
とりあえず立ち上がってシェリーたちの様子を見る。
「撃たれたのは足だけど、大丈夫……骨に異常がなくてよかった」
というチョッパーの言葉を聞いてとりあえずは安心した。
「さすがチョッパー! ナイスドクター!」
「お、おお……い、いきなり褒められても嬉しくねぇぞコノヤロー!」
いつも通り、嬉しそうな表情とは裏腹の言葉をもらって、またオヤビンとかいうやつらを睨み付ける。
「俺の名はフォクシー! ほしいものはすべて手に入れる男! バカものどもめ! その馬はもう俺のもんだ! 俺の馬などお前らが心配する必要もねぇ。そんな馬の一頭くらい放っておけ!」
……あ?
「んの野
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