番外26話『デービーバックファイト』
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とぐらいしか出来ないけどさ。50年も待ってるんだ……ラブーンにやっぱ会わせてやりたい」
「ああ」
「なぁ、船長……お前らに出来るだけ迷惑かけないようにするから……許可してくれるか?」
一度ごくりと唾をに呑みこみ、若干に緊張した面持ちで尋ねたハントに、ルフィは
「おまえ何言ってんだ?」
「何って!? いや、だからさ――」
ルフィの言葉はハントの言葉の意味がわからなかった、という類のものではない。
理解できなかったのかよ! そう言わんばかりの態度でもう一度説明しようとしたハントの言葉を遮り、ルフィは言う。
「――迷惑とか、そんなん思うわけねぇだろ。そりゃ俺だってラブーンの仲間がまだ生きてんならラブーンに会わせてやりてぇよ……ハントはいっつもわけわかんねぇところで謝ったりするよな」
「え」
そのルフィの言葉でハントの動きが止まった。
――そう、か。ルフィがダメだ、なんて言うわけがない……か。
「ししし、一緒に探そうぜ」
「ああ、そう……だな」
全てを呑みこんでくれるルフィの笑顔。
ハントはこれで何度目となるのか。
「今更だけど、これからも宜しくな」
「おぅ!」
ルフィと一緒の船に乗れてよかった、と。
またナミに感謝するのだった。
ハントがホッと息を漏らし、視線をまたシェリーとトンジットへと移した時、それは起こった。
弾けるような銃声。
血を零して草原に倒れこむシェリー。
落馬したトンジット。
シェリーとトンジットに駆け寄るウソップとチョッパー。
「ホイホイホイホイ! フェッフェッフェッ! その馬は俺が仕留めたんだ、触るんじゃねぇ」
「そーよ、そーよ! その馬はオヤビンのものよ!」
ルフィたち4人がいた背後の草陰。そこから二人の男と、一人の女が姿を現した。
目の前の出来事を理解するのに時間がかかった。
「おい、大丈夫なのか!?」
「銃声が聞こえた! 撃たれたのか!?」
ウソップとチョッパーが一目散に走っていく姿がどこか遠くに感じられる。
今、チョッパーはなんて言った?
銃声? ということはアレか。シェリーは銃で撃たれたってことか?
……誰に?
「ホイホイホイホイ! フェッフェッフェッ! その馬は俺が仕留めたんだ! 俺のもんだ! 触るんじゃねぇ!」
「そーよ、そーよ! その馬はオヤビンのものよ!」
後ろから聞こえてきた声に振り向いた。
男が二人と女が一人。
髪の毛が真っ二つに割れていて、なんだか狐を思わせるような、変な髪型をしている男がバカみたいな高笑いをあげている。
今、なんて言った?
『その馬は俺が仕留めたんだ、俺のもんだ、触るんじゃねぇ』
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