解放
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様がラタトスクを……厄介な真似をしてくれたものだ」
「ククク……! 私達は……“人間”に“種”を植え付けた。後は“人間”が勝手に芽吹かせてくれる……! 我々イモータルが本格的に介入するのは、人類が倫理のボーダーラインを越えようとした時……! 世紀末世界ではかつて、人類が星を10回以上は軽く滅ぼせる兵器を生み出し、それを使う寸前まで世界情勢は悪化していた。故に銀河意思ダークはイモータルを派遣、世界に吸血変異を引き起こしたのだ」
「…………」
「暗黒少年、人間とは争う生き物だ。争わなければ生きられない猛獣だ。滅ぼさなければ、世界は人間同士の争いの巻き添えで破滅する。それを間違いだと言うならば……人間は証明し続けなければならない。星に、世界に、銀河意思ダークに……人間は星と共に生きられる生命体だと示し続けろ……」
そこまで告げると、黒煙を上げてロキは体勢を崩す。どうやらロキは自前の棺桶を持っていたようで、先鋭的でスマートな形状の棺桶に入り、復活のための休息についた。ひとまず次元世界のイモータルに対する最初の戦いは終わった。が、このままではいずれ復活するため、次は浄化しなければならないのだが……これ以上犠牲を生み出す前に、今の内にSEED製造機を破壊しておくとしよう。こんなものがあるから、余計な悲劇が生み出される。俺は全力で巨大なブラックホールを生み出し、その圧力でSEED製造機を圧潰、この世界から跡形も無く消滅させた。すると空気中に漂う威圧感が薄まり、どことなく雰囲気が和らいだ気がした。
それにしてもなんか流れで社長を倒してしまったが……必要だったとはいえ、裁判とか大丈夫なのか?
周波数140.85にCALLする。
「エレン……聞こえるか?」
『聞こえますわ、サバタ。まさかイエガーがイモータルだったとは、こちらも想定外でした』
「ああ、今回の件で浮上した問題は結構重大だ。次元世界……人間社会にイモータルが紛れ込んでいた事だ。奴らは自ら人類に吸血変異を起こすのではなく、人類同士が争う様に内側から操作してきていた」
『管理局の体制は正直な所、ずさんも良い所ですからね。イモータルに限らず、野望を企む者達にとって、これほど利用しやすい組織も無いでしょう。“裏”に気付いた真面目な局員を内密に“処理”したり、体制に異議を唱える者を反逆者として扱ったり、一向に収まる事が無い支配欲に、自分達のやっている事が正義だと信じて疑わない姿勢。こんなので本当に平和が掴めるとは、私もあまり思っていませんわ』
「おいおい、おまえはその管理局の執務官だろう? そんな発言をして大丈夫なのか?」
『もちろん、公になれば問題にはなるでしょうね。しかし私が忠誠を誓ったのは管理局では無く、私を救ってくれた閣下と……サバタ、あなたに対し
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