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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
外伝・閑話
外伝・閑話3話 ディーネの憂鬱
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兵器の主砲で王都を滅ぼすと宣言したのです。

 これに対して王子派は、騎竜で少数精鋭部隊を送り込み、兵器を奪取あるいは破壊する作戦に出たのです。浮遊要塞内での戦いは苛烈を極め、兵器の奪取は諦めざるおえませんでした。兵器の動力部を破壊する工作隊を率いる弟。その弟を行かせる為に足止めを引き受ける兄。

 兄の隊はその命と引き換えに、弟の隊が動力部を破壊する時間を稼ぎました。そして弟は、墜落する古代兵器と運命を共にしたのです。(……まるで惹かれあう様に、弟の所に落ちて来る兄の遺体。それを受け止めて、共に瓦礫に呑まれる弟のシーン。“腐に人気が出るかも”と言う落書きは何?)

 エンディングは、神官の娘が赤髪の赤ん坊を抱いているシーンで終了です。

 神官の娘が、兄弟どちらの子を産んだか分からないのが良いのかな? 神官の「どちらの子か?」という問いに、娘が「私が愛したのも受け入れたのも一人だけよ」と答え、その名前を口にする前に舞台が終了するのだ。わざとどちらか明言せず、見る側の想像を掻き立てさせる訳か。

 どちらの物語も良く仕上がっている。そしてどちらも、役者に高い演技力が必要になって来るな。絶対に。

 ……演技指導の時間。増やさなければならないな。



 演技指導の方も一段落し、楽曲関係もカトレア姉さまに手伝ってもらい何とかなった。最初は危なっかしい演技をしていたが、数をこなすと慣れて来たのか素晴らしい演技をするようになったのは幸いだ。

 台本のストックもそれなりに用意できたし、団長もしっかりした人物を選出する事が出来た。これならば私が付きっきりにならなくても大丈夫だろう。……と言っても、後はバックコーラス。本当に如何しよう?

 いや、ジタバタしても如何にもならないので、気持ちを切り替え少し訓練を増やそうと思う。

 戦闘面で一番心配なのが、以前ギルから渡された練習用のバスタードソードだ。この剣はやたらと重く、今の私ではまともの振る事も出来ない。(この剣に使っている金属を、完成品にも使うと言っていたから)筋力を鍛えて、この剣を十全に使いこなせるようにならなければいけないな。……それには筋トレを増やすのが一番か。

「ディーネ。筋力トレーニングを増やしたのですね」

「ええ。練習用のバスタードソードを、まともに振れる様になりたいので……」

 私がそう答えると、何故かギルは苦笑いした。

「あの剣はあくまで、練習用に特別重く作った物です。本来の使用方法は、鏡と向き合い構えを維持する訓練に使います。元々振り回す事を考慮していないその剣と違い、完成品は標準から多少重め程度の重量に抑えますよ。それにディーネの訓練メニューは、筋トレに偏り過ぎています。柔軟などをもっと取り入れて、バランス良く訓練しないと逆効
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