暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
外伝・閑話
外伝・閑話3話 ディーネの憂鬱
[16/16]
[8]
前話
[9]
前
最初
[1]
後書き
実が無いので情報工作と言った方が良いですね。これに意味を持たせ、今までカトレアが何も反応を示さなかったのは、私達が
宥
(
なだ
)
め抑えていたからだと知らしめました」
あの公開お説教に、それだけの意味があったのか……
「……加えて、貴族が正座させられ怒られると言うスキャンダラス性が、この事実を一気に広めてくれます」
「それって火事になった家を、爆破して消火する様な物じゃなかろうか?」
私が思わずそう口にすると、ギルは笑った。
「上手い事言いますね。その通りです。……まあ、カトレアが本気で怒って針のむしろに座るよりマシでしょう?」
ギルの返しに私は頷くしかなかった。
「それよりもディーネが大変なのはこれからでしょう」
「……え?」
ギルが何を言っているのか分からずに呆けていると、突然居間の扉が開いて
お母さま
(
シルフィア
)
が居間に入って来た。
「母上がようやくまとまった休みをとれたのですよ」
私が状況を理解出来ないでいると、お母さまが口を開いた。
「ディーネちゃん。最近になって素敵な言葉遣いになっているそうじゃない」
「……あ」
そう言われて初めて気付いた。この家に来た当初は、言葉使いや礼儀作法を徹底的に教え込まれたのだ。しかしそれが領軍の人達と付き合うようになって、かなり砕けた口調になっていた事に……
「えっ……いや、その。それは……」
言い訳をしようとするが、如何しても言葉が出て来ない。
「再教育よ。ディーネちゃん」
「そう言う訳です。諦めてください」
ギルの見捨てる宣言に、思わず睨んでしまう。
「トリステイン魔法学院入学前に、一度徹底的にやってもらった方が良いですよ」
そう言って、ギルは居間から出て行ってしまった。
「再教育用に、人も一杯雇ったからね。当然私も付き合うわ」
お母さまが嬉しそうにしているだけで、精神的に追い詰められる未来しか見えない。
「さぁ、行くわよ」
襟首を掴まれると、そのまま居間の外へと引きずられた。
ちなみにアナスタシアまで巻き込まれ、妹から恨み事を貰う羽目になった。
[8]
前話
[9]
前
最初
[1]
後書き
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ