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鏡に映るもの
6部分:第六章
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どうにもね」
「やはりおかしいですか」
「まず姿が映らなかった」
 最初にこのことを述べた。
「姿がね」
「ではやはり私の見た通り」
「けれどそれだけじゃなかった」
 もう一つ言い加えるのだった。
「それだけじゃなかったよ」
「といいますと」
「次に見た時は青い髪の美女で」
「青い髪の!?」
「それから老婆になったり幼子になったり」
「移り変わっていったのですか」
「けれど目に見える姿はそのままだったんだ」
 剣呑な目で語る。
「それはね」
「またそれは面妖な」
 フリッツもそれを聞いて目を顰めさせる。そうさせながら食事を摂ることは忘れない。鴨や魚、それにパンと果物を葡萄酒で美味そうに流し込んでいくのであった。
「見る度に姿が変わるとは」
「どう思う?」
 真剣な目で従者に問うた。

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