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魔王の友を持つ魔王
§64 職業:引きこもり
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由がセクハラ発言なのだから救いようがない。

「客観的に見なくてもただのクズさ、大丈夫。僕が保証してあげよう!」

 ノリノリなドニに意見する元気も残っているわけはなく。羅濠教主に連絡しようとして、黎斗は大事なことを思い出す。

「翠蓮に連絡とれねぇ……」

 携帯電話を持っていれば連絡は容易だが、彼女はたしか携帯電話を持っていない。今までは呪符を用いた念話を駆使して連絡を取っていたのだが、今の黎斗では羅濠教主に自分の声を届けることが出来ない。向こうから連絡が来れば話は別だが、こちらから声を繋ぐには呪力が足りない。いや、ある程度は三歳児(ショタ)化していることで復活はしているのだが、この後に神と戦う可能性を考えると出来る限り温存しておきたい。ドニや教主に丸投げするとしても、最低限の力くらいは残しておかないと万が一襲われたら助からない。

「呪力不足が足を引っ張りまくりだな……」

 今まで呪力頼みの力押しをしていたことがこんな展開で裏目に出るなんて。こんな展開は予想していなかった、と途方に暮れる。だが、いつまでも悩んでいられない。

「どうせ夕方になれば戻ってくるんだろうけど。それまで放ったらかすのはヘタレ過ぎるよなぁ」

 うやむやにせずにちゃんとセクハラ発言を謝らねば。

「エロゲを白昼堂々プレイするのは控えます、ときちんと言うのだ」

「……謝り方が酷いね」

「僕もホント、そう思う。我ながら情けない理由だよホント」

 これ以上恥の上塗りをしないためにも。

(――――あー、テステス。翠蓮、今大丈夫? ちょっとお願いしたいことがあるんだけどさ。今時間ある?)

(お義兄様!? なんでしょうか。私で良ければすぐにでも参ります!! ----鷹化よ。私は予定が入りました。後のことは全て任せましたよ)

 即決である。しかも近くにいた陸鷹化に色んな事が押し付けられたらしい。鷹化、本当にごめん。

「お義兄様、お待たせしました」

 顔をあげれば窓際に佇む絶世の佳人。羅翠蓮がそこにいた。

「「!?」」

 驚愕の色を一面に表すドニ主従だが、黎斗は諦めにも似た賛辞を彼女に送る。

「……速っ。デタラメっぷりがヒドいな」

 念話のパスを伝って転移したのか。相変わらず、下手な権能より便利な術を会得しているなぁ、とぼんやり思う。それが、その僅かな隙が黎斗の運の尽き。

「お義兄様、ですか……?」

 あぁ、そういえば三歳児(このすがた)を見せてはいなかったのか。

「うん、ちょっとワケありで――――」

 刹那、教主の姿が掻き消える。今の黎斗に認識を許さない速度で、あらゆる反応を許さずに、黎斗はその身に浮遊感を感じることとなって。次いで、衝撃。

「小さ
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