第三幕その五
[8]前話 [2]次話
「島でして」
「島なんだ」
「はい、日本は沢山の島から成っている国でして」
「オズの国の外側みたいなものかね」
「あっ、海のですね」
「そうだよ、リンキティンク王国の王様がよく行き来しているんだよ」
オズの国の海沿いにある国の一つです、グリンダが治めているカドリングの国にあるとても明るい王様が治めています。そしてリンキティンク王はその国の王様です。
「そうした国にね」
「そうした島々とはまた違いまして」
「別なんだね」
「はい、北海道は寒くて」
そしてというのです。
「そこでは羊をよく食べるんです」
「それがジンギスカン鍋というのじゃな」
「そうなります」
「あの料理が日本の料理とはわしも知っておったが」
「それでもですね」
「北海道でよく食べるとはな」
そのことはだったというのです。
「知らなかったわ」
「そうだったんですか」
「うむ、そういえば和食で羊料理は他にあまりないのう」
「あっ、そういえばだよね」
「そうだよね」
ジョージと神宝も羊飼いさんの言葉にはたと気付きました。
「和食って羊料理が少ないよね」
「沢山の食材を使っているのにね」
「何故か羊料理はね」
「殆どないよね」
「日本人は羊をあまり食べないよね」
カルロスも言います。
「牛肉や豚肉と比べたら」
「実際にそうなの、あまり馴染みがないの」
日本人の恵里香もこう答えます。
「日本人は海の幸、牛肉に鶏肉、豚肉はよく食べるけれど」
「羊はだよね」
「あまりだよね」
「食べないよね」
「他のお肉に比べてね」
少ないというのです。
「殆ど食べないのに」
「羊も美味しいわよ」
ナターシャも恵里香に言います。
「それもとても」
「ええ、オズの国でもよく食べるわよ」
ベッツイも恵里香にお話します。
「ラムもマトンもね」
「そうですよね、けれど日本は」
「羊はなのね」
「食べない訳じゃないですけれど」
「馴染みが薄いのね」
「そうなんです、値段はとても安いし美味しいのに」
それでもというのです。
「日本ではあまりたべないです」
「それがね」
どうもと言うベッツイでした。
「私にもわからないわ」
「匂いがあまり」
「マトンの?」
「好かれないんです」
「いい匂いじゃないか」
羊飼いさんも首を傾げさせます。
「とても」
「そうなんですけれどね」
「マトンの匂いが苦手とはのう」
「日本人の多くの人は」
「あんたは別にしてか」
「私はあまり」
恵里香自身はというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ