暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第二章 天空の大陸 アルビオン
トリステインの王女
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私は気が付くと、見知らぬ場所にいた。
見たこともない建物があちこちに並んでいて、これまた見慣れない服装の人たちがたくさん歩いていた。
「どこなの・・・ここ・・・。」
しばらく歩いてみたけど何も分からない。私の服装や髪の色なんかは周りからすれば明らかに浮いているのに、皆気にも留めない。まるで私が見えていないようで・・・。
「カケル?」
ふと思い出した。自分の使い魔であり、最近はいつも一緒にいてくれるあの人。私がいるなら、きっとアイツもここに来ているはずだ。探そうと再び歩き出そうとしたその時、
「セイバー!!」
(え・・・?)
男の子が一人、こちらに向かって走ってくる。見た目からして年齢はカケルと同じくらいで赤銅色の髪をしている。それよりも今あの人は何て言った?
「セイバー、見つかったか?」
「いいえ、見当たりません。」
男の子が駆け寄ったのは一人の女性。金髪碧眼で凛々しい顔をしているが、今は少しだけ焦りを見せながら男の子に答えている。どうやら、セイバーっていうのは彼女のことらしい。
(セイバーって確か、カケルと同じクラスの名前・・・)
あの人たちなら何か知っているかも、と思い二人に向かって「あの・・・」と声をかけた。しかし反応はない。やはり自分の姿は見えていないらしい。
「一体・・・何が起こっているの・・・?」
と考え込む私だったが、目の前の男の子からさらに驚きの言葉が聞こえた。
「くそっ!架のヤツ、何処に行っちまったんだ!」
「ええっ!?」
つい大声を上げてしまったのだけれど、誰にも聞こえていないのだから問題ない。
それよりも分かったことはここにカケルがいるということと、この人たちはカケルのことを知っているということ。
まさか、と一つの考えに至る。見知らぬ風景、見知らぬ出で立ちの人たち、そしてカケルを知っている人がいる、これらのことを踏まえると・・・。
「ここは、カケルのいた世界?」
だとすれば納得がいく。そして今起きていることはカケルが行方不明になっていること。
と、そこへ新たに一人が合流してきた。黒髪で赤がよく似合う女性だ。
「士郎!セイバー!」
「遠坂、架は?」
「分からない。けどさっき聞いたんだけど、穂群原学園の制服を着た男子が、物凄い勢いで走っていくのを見たって。」
「こっち!」と言って、トオサカと呼ばれた女性は走り出し、シロウとセイバーって人は後に続いた。私も当然後を追う。
道すがら、通行人に話を聞きながら私たちは一つの高い建物にやってこれた。聞いた人の中の一人がこの建物に少年が入っていくのを見た、と言っていた。
建物っていうにはボロボロで廃屋に近いわね、これ
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