異変終了ー日常ー
Part16 最強の氷精と闇を操る人喰い妖怪
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るから大丈夫なのだろう。
俺達は人里に足を踏み入れた。
直後、周りの視線が突き刺さってきた。
「………」
なんでこっちを見て来るのか?と疑問に思ったが、よくよく考えれば、俺の背後に付き添う二人は妖精と妖怪。人にとっては敵なのだ。
つまり、チルノとルーミア、そして二人を連れた俺は警戒されている、と。
長居は出来ないみたいだな。
「あんまし歓迎されてないみたいですね、早く買って帰りましょう」
「そうなのかー?」
「あたい達は結構人里に来てるし、嫌な顔はされないと思うんだけど」
あれ、そうなのか?
てことは、歓迎されてないのは俺だけ?
なんでだ!俺は妖怪じゃないし、ここに来たのだって初めてなのに、なんで……。
…………あの新聞か……。
やっぱあいつは焼き鳥な、うん。
新聞に火をつけて、あいつの目の前で鳥鍋を作って食ってやる。
自分の仲間が食われる様をマジマジと見ながら後悔するといい……ふっふっふ。
「あ、ほら、あの人がお酒を売ってるよ!」
「あぁ、有難うございま…す……」
チルノが指差した方向には、地べたに座って、酒の入った籠を両側に置いて胡座をかいている男がいた。
顔は見えない。
それは『罪』と書かれた袋を被った不審者だった。
何故か紅霧異変の時に現れ、何をしたかったのか分からないうちに弾けて混ざった男だった。
その人物の事を、俺はこう呼んでいる。
罪袋、と。
「……ん?どうしたの?お酒、買いに来たんでしょ?」
「いや、あの……うーん……」
正直な所、あまり関わりたく無い。
あれが異変時の罪袋かどうかは分からないが、やはり一度は敵対した事のある姿の人間。会いたいものではない。
「おっと、お兄さん、何をお求めで?」
見ていると、彼方から話しかけてきた。
そうだ、以前は敵だったとしても、今は売り手と買い手。
避ける必要はない。
よく考えたら、俺達レミリアファミリーは幻想郷に喧嘩を売ったようなもんだ。
敵対していた全ての人を避けていたら、俺は紅魔館から出ることができない。
ここは腹を括ろう。
「えーと、酒をたんまり。宴会をするから、出来るだけ沢山」
「了解致しました。宴会となると、領収書付けます?」
領収書とかあんの?
まあ金とかあんまし持ってないし、普通に紅魔館に付けと……。
「……はい、宛先はーーー」
「有難うございましたー!」
なんとか酒を買うことが出来た。
今の俺は、携帯を起動して力を100にし、酒の積まれた荷車を引いている。
さて、後は紅魔館に帰って酒を咲夜さん辺りに預けなければいけない……が、恐らく、今から紅魔館に戻っても誰も
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