番外編033話 if 真・恋姫無双編 03話
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しても、アクセルがどの程度の実力があるのかを見れば多少は疑惑の目を向けなくても済むじゃろうし」
そう告げる祭自身、アクセルに関しては疑惑の目を向けてはいる。
だが、それでも……その実力に関してだけでは本物だろうという認識が心の中にあった。
「賊? ……へぇ、何人くらいいるんだ?」
そんな祭の言葉に興味を持ったのだろう。一瞬浮かべた沈鬱そうな表情を消し去って尋ねるアクセル。
「500人以上はいるらしいわね」
「……なるほど。なら、確かに俺の実力を見るって意味では手頃かもしれないな」
呟くアクセルだったが、雪蓮達3人とアクセルの間では決定的なまでの認識の違いがある。
雪蓮達にしてみれば、アクセルが部隊を率いてどの程度の実力を発揮出来るかという思いで口にした内容であり、アクセルは自分1人で500人の賊を倒せるかと問われている認識だった。
普通であれば、アクセルの認識は有り得ないものだろう。どんな人間であっても……それこそどれ程の力があっても、体力の限界というものがあるのだから。
だが……この場合はアクセルがこの世界と比較しても桁外れの戦闘力を持っており、更に本人がそれを自覚していた事がお互いの勘違いを加速させた。
「相手は500人以上だが、何人必要だ? あれ程の大口を叩いたのだ。よもや相手よりも多くの兵士を揃えて欲しいとは言うまいな?」
だからこそ、アクセルは冥琳の言葉を聞き、首を傾げる。
「何言っているんだ? 500人程度の人数を片付けるのに、兵士が必要な訳ないだろ」
「……な、に?」
何を言っているんだ。
そんな風に視線を向けてくる冥琳。いや、それは冥琳だけではない。雪蓮と祭の2人も同様だった。
だが、アクセルは特に気負った風もなく口を開く。
「俺の実力を見たいんだろ? 正直相手が500人程度じゃ肩慣らしにもならないだろうが、初めての戦いだしな。まずはその程度の人数からでいいだろ」
何を言っているのか分からない。
予想外の出来事に思わず固まってしまった冥琳だったが、すぐに我に返る。
「待て待て待て! お前、自分で何を言っているのか分かっているのか!? 相手は500人だぞ!」
「ああ、だからその程度の人数なら何とでもなると言ってるんだよ」
「だから!」
「冥琳」
更に何かを言おうとした冥琳の言葉に、雪蓮の言葉が割って入る。
雪蓮に向かって何かを言おうとした冥琳だったが、その表情に浮かんでいるものを見て大人しく矛を収めた。
そこに浮かんでいるのが、酷薄とすら表現出来るような表情だったからだ。
「アクセル、自分で言った以上は出来ませんでしたじゃ済まないわよ? 自分の言葉にはきちんと責任を持って貰うわ。今ならまだ間に合うけど…
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