番外編033話 if 真・恋姫無双編 03話
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と浮かび、背中には冷たいものを感じていた。
自らの武には自信がある。だからこそ並大抵の相手に負けるつもりはなかったが、それでも女はアクセルを見た瞬間、自分では勝てないと本能的に理解してしまった。
(儂も老いたのぅ。堅殿と共に戦場を駆け巡った時は、どのような相手にも負けるなどとは考えなかったものなのじゃが……)
「ええ。祭は反対かしら?」
「……強い、というのは分かり申す。じゃが、寧ろそれ程の強さがある者が儂等に協力してくれるというのは……都合が良すぎませぬかのぅ?」
チラリ、とアクセルに視線を向ける祭。
だが、そんな祭にアクセルは小さく肩を竦めて口を開く。
「ちょっと訳ありなのは事実だな。俺にはいるべき場所がある。そこに戻る時が来たら、お前達の勢力からは抜けさせて貰う。そういう意味では客将という立場でいいのかもしれないが、それまでは精々働かせて貰うつもりではいる」
「でしょ? ほら、とにかくこんな場所で話していてもしょうがないじゃない。一端部屋の方に戻って自己紹介でもしましょ」
孫策の言葉に従い、結局一同は奥の方にある部屋へと向かうのだった。
「アクセル・アルマーだ。こことは全く違う場所から来たから、妙な名前だと思うだろうが、俺がここを離れる時まではよろしく頼む」
椅子に座り、卓を前に向かい合ってまず最初にアクセルが自己紹介する。
それを聞いたうちの眼鏡を掛けている方の女、冥琳と呼ばれていた女が口を開く。
「私は周瑜。この軍の軍師を務めている」
怜悧という表現がこれ程似合う女も珍しいだろう。
だが、その女が周公瑾と名乗ったのを聞き、アクセルも何かを思い出すように納得する。
(なるほど。確か呉でも有名な軍師……だった、よな?)
そんなアクセルを前に、次は弓を持った祭と呼ばれていた女が口を開く。
「儂は黄蓋。まぁ、この呉のご意見番といったところじゃろうな。お主のような腕利きが加わってくれて、嬉しく思うよ。腕も相当のもののようしゃし」
「ご意見番……?」
黄蓋の言葉に首を傾げるアクセル。
普通であれば、ご意見番というのは50代、60代といった年齢の者が務めるべきだという認識があったからだ。だが、目の前にいる黄蓋はどう見ても20代にしか見えない。
もっとも、それを言うのならシャドウミラーにもご意見番的な役割をする年代の人物はいないのだが。
(最も年上なのがムラタだしな。……ああ、いや。純粋に年齢で考えるとエヴァがいるか。というか、エヴァの存在だけでシャドウミラーの平均年齢を引き上げているんだよな)
本人に聞かれれば怒り狂って氷の魔法を使われそうな事を考えるアクセル。
そんなアクセルに、孫策が口を開く。
「で、
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