第三十九話 超電磁砲組・アイテム組と木山先生
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るのだが……」
俺が新たな仮説を披露すると木山先生が意見を言う。確かにレベルアッパーという物が能力者のレベルを上げるためだけに演算速度を上げる物ならば、木山先生の意見の方が実現の可能性は高いのだろうが、それでは木山先生がツリーダイヤグラムの代わりに演算装置として使うことが出来ない。この木山先生の意見は、俺達が真実に近づくのを阻止するための物なのか、それとも単に自分がレベルアッパー制作者であることを隠すための一学者としての意見なのか、判断が難しいところである。
「確かにウチも最初はそう思ってたわけですが、前提条件が変わってきまして」
「前提条件?」
木山先生の意見に対してこちらの情報を追加すると木山先生がその内容を聞いてきた。
「はい、滝壺さんが言うには、AIM拡散力場が単におかしくなったというわけでは無くて、どうやら他人のAIM拡散力場と繋がってるらしいっていうことが分かったんです」
この情報を出すことで木山先生が別の一手を打ってくることも考えられるのだが、御坂さんや白井さんにはすでに話している情報を、ここで隠すのはどう考えてもおかしいので開示しておく。
「ほう、それでネットワークという訳か」
「そう言う事です。まあ、あくまでもまだ仮説なんですけどね」
木山先生も滝壺さんの能力を前にするとミスリードが出来そうに無いと判断したのか、すぐに納得してくれた。ただ、あまりにもAIM拡散力場のネットワークのみで押していくと、木山先生に俺達がある程度気付いていると思われかねないので、まだ仮説だという部分も入れておくことにする。
「だが、どうやってAIM拡散力場が繋がっていると分かったんだい?」
木山先生から尋ねられて、俺は木山先生にまだ滝壺さんの能力を説明していなかったということに気がついた。
「それは滝壺さんがAIM拡散力場を観る能力者だからです」
「なるほど、確かにそれならばそっちの方は間違ってないのだろうな」
俺が説明すると木山先生もすぐに納得する。こうなると恐らく木山先生も何か新しく動き出すのでは無いだろうか。
(アリス、この先木山先生の動きには注意しといてくれ)
(了解)
木山先生がどう動くのかは、アリスに見ておいて貰うことにして俺はパフェをつついていた。すると知覚範囲に知り合いの気配を感じた。
「あ、この気配は初春さんと佐天さんだわ」
「ん? こっちに向かってきてるの?」
思わず呟いた俺に御坂さんが聞いてくる。
「うん、もうすぐここを通るわよ」
「何で超分かるんですかっ!?」
御坂さんに答えると今度は絹旗さんが聞いてきた。というか、絹旗さんには昨日話したはずなんだけど……。
「だから、気配で分かるっ
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