暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
91話:門寺士≠フ貴重な戦闘シーン(後編)
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 士がフェイトに言われた場所に行くと、「ごめんなさい…」と言いながら泣くティアナと、その彼女の肩をそっと抱くなのはがいた。
 もうちょっとそっとしておく方がいいのだろうが、士はあえて二人に声をかけた。


「あ〜、そろそろいいか二人共」
「っ、士さん…!」
「もう、少しは空気読んでよね。こんな時は声かけないよ、普通」


 すぐ近くまで士がやってきているのがわかったティアナは、慌てるように涙を拭く。対してなのは先程までの慈愛に満ちた表情とはうって変って、かなり不機嫌な顔をする。


「うっせぇな。言っただろ、後で説教があるって」


 その言葉でティアナはシャキッとした表情に、なのはは明らかに嫌そうな顔をする。
 なんでお前らそんなに表情違うんだよ、とため息を一つついてから、ティアナに向かってビシッと指を差した。


「まずはティアナ」
「は、はい!」
「前に言ったよな、お前のポジションについて聞いたよな」


 前回の任務、ホテル・アグスタでの任務中にティアナがミスショットをした時、士は「CG(センターガード)の場所について、もう少し考えてみろ」と言った。
 あの後、なのはから同じような事を言われたと言われたので、士からその考察の意味については言及されていなかった。


「あれはな、お前が立つ場所が―――隊の真ん中だってことをわかって欲しかったんだ」
「隊の…真ん中…?」
「そうだ、真ん中から支援する人間は、隊の全員からの信頼を全面に受けなければならないんだ」


 例えば前衛(アタッカー)、彼らは敵に最も近く、最も敵と接触する者達だ。だが集団戦や自分より格上との戦闘では、何より後ろからの支援が必要となる。攻めすぎて敵に囲まれ、身動きを取れなくなる。格上相手には攻撃できずに負ける。そんな状況が万が一でもあるのだ。
 だが、後ろからの支援があれば話は違う。囲まれる前に周囲の敵が少なくなれば、一人でも打破できるかもしれない。格上相手でも支援攻撃によって、隙ができるかもしれない。
 その可能性は、前衛の者に大きな安心感を与えてくれる。だからこそ前衛は、自分の後ろにいる仲間を信頼し前に出る。

 例えば後衛(バックス)、彼らは最も敵から遠い位置にいるが、近距離における戦闘に不向きな者が多い。もし直接敵と接触し、一対一の戦いになれば彼らの勝機はあるか。
 そうならないように、彼らは前にいる仲間を魔法で支える。力を与え、速さを与え、時には射撃魔法で仲間を支援する。そして前にいる仲間を信頼し、力を託すのだ。


「そして前衛と後衛の間にいる中盤(センター)は、その前後からの両方の信頼を背負い、戦わなきゃならない」


 前衛が安心して前へ出られるように、託さ
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