番外編032話 if 真・恋姫無双編 02話
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ただけなんだがな。そうしたらそこの女にいきなり武器を突きつけられた訳だ。……正直、こんなのがあの関羽だとはな。期待外れもいいところだ。所詮噂は噂って事か」
「き、貴様ぁっ!」
アクセルの言葉が許せなかったのだろう。青龍偃月刀を再び構えようとするが……
「愛紗ちゃん!」
桃香のそんな一声で、その動きは止まる。
「……いや、もういい。お前達に構った俺が馬鹿だっただけだ」
そう告げ、アクセルは未だに殺気を振りまいている関羽をその場に残して背を向ける。
「ちょ、ちょっと待って下さい! その、愛紗ちゃんは決して悪い人じゃないんです! その……ただ、責任感が強くて! それに、その……そう、貴方が見た事もない服を着ているから、きっと驚いただけなんです!」
「桃香様! あのような怪しげな者にお声を掛ける必要は……」
背後でそんな声が聞こえてくるが、アクセルは既に構う必要も無しと判断してその場を後にする。
その背を見送っていた少女も、これ以上何かを言っても無意味だと判断して残念そうに俯く。
皆が笑顔になる為に立ち上がった。それに天の御使いであるご主人様を見つける事も出来た。だというのに、決定的な何かを間違えてしまったような……そんな感覚。
胸の中にある思いに、ただ去って行くアクセルの後ろ姿を見送るのだった。
「2度ある事は3度ある……ってならないといいんだけどな」
関羽と出会った場所から大きく離れた場所で、アクセルは呟く。
影のゲートという魔法がある為、アクセルの移動速度はこの世界の住人の想像を超えている。
勿論魔力の限界があるのだから、無制限とはいかない。だが、それでも普通の人間に比べれば、その移動速度は比べものにならない程だった。
「今度は街に到着出来ればいいんだけど……ん?」
道を歩きながら、ふと気が付く。視線の先にある木。その枝の上に1人の人物が潜んでいる事を。
殺気の類は感じられないし、敵対する相手ではないだろうと判断したアクセルは、丁度いいとばかりにその木の下まで移動して声を掛ける。
「悪いが、近くにある街までどれくらい掛かるか教えてくれないか?」
「あら? 私に気が付いたの? ……へぇ」
アクセルの言葉に、声の主が木の枝から飛び降りる。
その際に豊かな胸が弾み、一瞬そこにアクセルの視線が向けられたのは男としてしょうがない出来事なのだろう。
「ふーん……見た事のない服を着てるわね。……ね? 貴方、名前は?」
「人に名前を聞く時は、自分から名乗るもんだと思うが……いやまぁ、今回は俺が道を聞いたんだから名乗らせて貰おうか。アクセル・アルマーだ」
「アクセル・アルマー……? また、妙な名前ね。着ている服も変だし」
「い
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