第1話 転校生
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9月下旬。
夏の暑さが残る中、亜鐘学園の生徒達は仲良くお喋りをしたりと楽しそうに見える。
ただ一組を除いて…、
ーーーー
サツキ『漆原??なんでいつまでも兄様と腕を組んでいるのよ??』
静乃『あら、イケナイかしら?』
サツキ『イケナイわよ??それにレーシャ??あんたも兄様から離れなさいよ??』
レーシャ『兄妹同士のスキンシップだ、問題ないだろ。』
サツキ『大有りよ??』
諸葉『三人共、喧嘩は……』
『『『黙ってて!!!』』』
諸葉『は、はい……。(汗)』
学園内の諸葉達の教室では、嵐城サツキと漆原静乃そしてレーシャが諸葉を巡っていがみ合っていた。俗に言う諸葉争奪戦である。
諸葉は自分を巡って喧嘩が勃発するのは困ると言いたかったようだが、その三人の美少女に一喝された諸葉は黙るしかなかった。相変わらず、女難の相の持ち主である。
そんな三人の言い争いに呆れ返ったのか、諸葉達の担任の田中先生が仲裁に入る。
田中先生『こら三人共、そろそろHRを始めるぞ。』
『『『だって〜〜??!』』』
田中先生『だってじゃない、とにかく席に座って、HRを始めるぞ。』
『『『は〜い……。』』』
田中先生に叱られた三人は渋々自分達の席に座った。
ーーーー
そしてHRが始まった。
田中先生『え〜と、今日はみんなに転校生を紹介する。』
『え、この時期にまた??』
田中先生からの一言に、生徒達は動揺の声を上げる。
生徒達がこんな反応をするのは当然である。なにせ、レーシャが転校してきたのが僅か2,3週間ほど前。そんな時に二人目の転校生である。
田中先生『さあ、入って。』
田中先生がそう言うと、教室の扉が開き、転校生が室内に入り、教壇へ上がって立ち止まって、生徒達に顔を向けた。
諸葉『??』
転校生の顔を見た途端、諸葉の表情が変わった。今の諸葉は、蛇に睨まれたカエルのような表情をしている。
『灰村、どうした?』
諸葉『あ、あいつは……。』
諸葉の隣の席に座っていた男子生徒は、諸葉の異変に気付き、諸葉に聞いた。
一方諸葉は、転校生の顔を見て驚いた。諸葉の口振りからして、転校生の顔を知っているようだ。
しかし、そんな諸葉をよそに…、
『嘘、超イケテルじゃん??』
『けどかなり美人だし??』
『私、タイプかも?』
などと、女子生徒達が騒ぎ出した。
確かに、転校生はかなりイケテいた、と言うより美しいと言った方が良い。
肌は薄い肌色と言うより、宝石の如く純白な肌,しかも容姿端麗,髪は腰まで伸びる黒髪。
一見美少女に見えるが、男性用の制服を着ているところから見て男性のようだ。
田中先生『静かに、紹介が終わってないよ。ほら、自己紹介して。』
?『はい、芝山 一木(しばやま いつき)で
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