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メフィストの杖〜願叶師・鈴野夜雄弥
第二話
〜epilogue〜
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たくさんだ。
「直美…。」
 きっと彼女もそれを願っている筈だ。彼女はそういう人だったからだ。
 鈴野夜は眠った振りをして大崎の呟きを聞いていた。彼もまた、大崎と思いは同じだった。
 だから、今度は笑えるように努めよう。
 苦しみや悲しみは、いつの時代にも転がっている。だから、それを撥ね除けるように…自分達は生きて行きたい。

 世界を覆う快晴の青空、何も無かったように澄み渡る。
 その中に浮かぶ小さな雲が、ただ気ままな風に流されていた。




      第二話 完



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