第編集後記話+α
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おまけ2。ショウキvsスメラギ(ロストソングのネタバレ注意)
――岩塊原野ニーベルハイム。裏世界とも言われるその場所で、ラストダンジョンとして用意された中央塔の上空に、二人のプレイヤーが滞空していた。そのどちらのプレイヤーも、腰に日本刀――カタナを差しており、一触即発の空気を発していた。
1人はウンディーネのプレイヤーであり、かつこの裏世界の攻略を最速で進めている、ギルド《シャムロック》の実質的なリーダー《スメラギ》。その冷徹な頬を片時も崩すことはなく、静かな表情を浮かべながら目の前の敵を睥睨する。
「全損決着モードで構わないな?」
対するは、レプラコーンに転生したショウキ。かのユージーン将軍をも倒したという、現在この仮想世界で最強とも目されるプレイヤーと対峙し、自らを奮い立たせるが如くニヤリと笑う。
「いや……初撃決着モードにしよう」
「……なに?」
かのSAOのシステムを引き継いだこのALOも、デュエルは初撃決着モード、半損決着モード、全損決着モードの3つから選択する。当然ながら全損決着モードだと考えていたスメラギは、そのショウキの提案に怪訝な表情を浮かべた後、見込み違いだったか――とでも言うように、ため息をつく。
「臆したか?」
「そうじゃない。ただ――」
そう言いながらショウキは自身の誇るべき武器、日本刀《銀ノ月》の柄を握る。彼女とともに作り上げたそれを持ちながら、スメラギの腰に差されたカタナ《アメノムラクモノツルギ》――伝説級武器ほどのレア武器ではないが、よくカスタマイズされているのが見て取れる――を見据え、そう宣言する。
「――同じカタナ使いどうし、どっちが速いか勝負ってやつだ」
初撃決着モードは、先に敵へクリティカルヒットを当てた方の勝ちとする、というルール。ショウキの提案したルールはまるで、西部劇のガンマンのように。もしくは真の侍たちが古来に行った、刀どうしの実戦のように。先に敵を切り裂いた方の勝ち、という単純極まりないルールだ。
「フッ……臆病者だというのはすまなかった。訂正しよう」
ようやく少し表情を崩して笑うスメラギの前に、ショウキからPvPの申請が表示される。もちろん形式は初撃決着モードであり、ショウキの方は既に準備を終えていた。
「……面白い奴だ。だが、これでは少し、緊張感が足りないな」
スメラギはそう言いつつ、デュエル申請を保留して自らのメニューを操作する。アイテムストレージを操作していたらしく、その手に毒々しい小瓶が二つ現れると、スメラギは何の躊躇いもなく小瓶を一つ飲み干していく。するとその毒々しい外見に違わず、スメラギのHPゲージが紫色に包まれた
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