番外編031話 if 真・恋姫無双編 01話
[1/5]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
アクセルが気が付いた時、そこには何もなかった。
一面の荒野。どこまでも続く地平線は、少なくてもここがホワイトスターの中ではない事を証明している。
「……どこだよ、ここ」
周囲を見回しながら、呟く。
右を見ても、左を見ても、後ろを見ても、前を見ても……下を見ても、上を見ても、一面の荒野しか存在しない。
いや、上に空が広がっているのだが。
敢えてアクセントになるものとなれば、岩だろうか。
「え? いや、マジで俺はどうしてここにいるんだ? 昨日は確か……」
昨夜の事を思い出すアクセルだったが、いつも通りにレモン達との夜を過ごし、その後は眠りについた記憶しかない。
寝たのだが、何故か今の自分はいつもの軍服を身に纏っている。
更に、周囲を見回してもレモン、コーネリア、マリュー、スレイ、シェリルといったいつもの面々の姿はない。
「いや、本当に何があった?」
額に手を当て数秒程悩んだ様子を見せるアクセルだったが、すぐに溜息を吐きながら首を横に振る。
何故こうなったのかは分からないが、とにかく一端ホワイトスターに戻ればいい。そう思った為だ。
確かにここがどこかは全く不明だが、ニーズヘッグにはアギュイエウスが内蔵されている。それを使えば、今自分がどこにいるのかが分からなくてもホワイトスターに帰れる。そう思い、いつものように脳裏へと空間倉庫のリストを展開し……その動きが完全に止まる。
「………………え?」
たっぷりと1分程沈黙した後で、思わず呟く。
先程までは意味不明な場所にいるという理由がありながらも、まだ余裕があった。それは、いざとなればいつでも好きな時にホワイトスターへ帰れるという余裕があったからだ。
だが……今、アクセルの脳裏に浮かんだ空間倉庫のリストの中にはニーズヘッグの名前はなく、更にはサラマンダーの名前もない。
それどころかゲートシステムやマーカーの類も存在しておらず、極めつけに大量の銃器が存在していた筈なのに、それすらも存在していない。
完全に、極めつけに、全く何かを残す様子もなく、銃やナイフといった武器が空間倉庫のリストから消えている。
技術班が開発して押しつけられはしたものの、使った事がなかったプロテクターの類や、暗視装置、録画機能、通信機能、ズーム機能といった多機能型バイザーのようなものを含めて、防具の類も完全に消えていた。
残っているのは、アクセルが買い溜めていた食料と水を含めた各種飲み物。それと雑誌やゲームを始めとした娯楽品の類とスライムのみ。
そして何より……
「ここでジェネシスがあっても意味ないだろうが」
そう。何故かリストの中にはジェネシスの文字があった。
そんな物があったとしても、そもそもアクセル1人でジェネシ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ