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英雄は誰がために立つ
Life1 勉強会と考察会
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女なら人質役としては申し分なかった。
 内心ではどの様な思惑が有るかは別として。
 しかし、その案に対して不服だったのはゼノヴィアだけでは無かった。内心ではソーナも悔しそうにしていた。次期当主であるソーナでは使えない手であるが故に。

 因みに、サーゼクスとの話し合いは一応の決着を見せた。
 サーゼクスが希望する事はもう少し年数を重ねてからにして欲しいと言う事で。
 本人はいたって不満そうではあったが。

 閑話休題(それは置いといて)

 ゼノヴィアは、リアスや朱乃の話を聞いてぶつぶつと呟く。

 「士郎さんも士郎さんだよ!私の体()だけでは不満だとでもいうのかっ!」

 訂正を入れさせてもらえるのなら、その様な事は事実無根なのだが、暴走中の彼女には言っても無駄だろう。
 因みに、アーシアだけには聞こえていたのか頬を赤らめながら俯いている。

 「ま、まあ、何にせよ何もなくてよかったじゃねぇか!そういやぁ、士郎さんは如何してるんだ?」
 「む、士郎さんだったら今日は――――」

 ゼノヴィアは、バイクにまたがるセクシーな(←ゼノヴィア主観)士郎を思い出しながら口にした。


 −Interlude−


 士郎はバイクを駆り、赤と黒を基調とした服装に身を包んだ格好で、山岳部付近で現代相応に開発されてある小さい町に訪れていた。
 その町の喫茶店のオープンテラスにて、裏の事情の知り合いに会う為だ。
 そうして目的地である今時風のしゃれた喫茶に辿り着くと、オープンテラスに目的たる人物がそこに居た。

 「久しぶりだな、フィリップ。待ったか?」
 「いえいえ、時間通りですよ。士郎」

 士郎と約束した人物。
 真名は、フィリップス・アウレオールス・テオフラトゥス・ボンバントゥス・フォン・ホーエンハイムーーーー通称パラケルスス。念のためにフィリップ・アートゥスと言う偽名がこの世界における彼の名としている。
 聖杯戦争でもないのに駒王町付近の山中でキャスターのクラスに当てはめられて現界した、錬金術や宝石魔術などを得意としている英霊であり元魔術師だ。
 白を基調とした通気性の良さそうな夏服を纏った女性と見紛いかねない長髪の美青年は、恩人であり大切な友人でもある士郎を穏やかな雰囲気を醸し出したまま出迎えた。

 「早速話したいんだが――――」
 「――――大丈夫ですよ、士郎。認識阻害の魔術と念のため保険に、遮音結界も構築済みです」
 「相変わらず手早いな・・・・・・それで何でケインが此処に居るんだ?」

 士郎は眼を横にずらしてブロンド髪の青年に向けた。

 「私が居ては御邪魔ですか?士郎」
 「そう言うワケじゃ無いんだが・・・」

 ブロンド髪の青年。
 真名はケイロ
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