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英雄は誰がために立つ
Life1 勉強会と考察会
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いたのか、士郎を無理矢理了承させた。

 「それともう一つ」
 「!?」
 「今度は士郎の事ではありませんよ」
 「・・・・・・・・・」

 ケインの言葉に安堵を浮かべる士郎。
 ケインに首根っこでも掴まれているのか、少々びくつぎ過ぎではないだろうか。

 「士郎はあの日、英霊と戦いましたよね?」
 「ああ、スパルタクスな?勘だったんだが、当たったよ。恐らくはバーサーカーのクラスで召喚されたんだろ」
 「あの日、私も遅れて行ったんですが、キャスターとおもしき英霊を見ましたよ。結界でも張っていたのか、事前に察知されて逃げられましたが・・・」
 「それはつまり、聖杯戦争が始まったのではないかと言う、疑惑ですか?ケイン」

 ケインが話し始めてから口を閉ざしていたフィリップが、直截に尋ねる。
 魔術の研究は続けているも、根源の渦への到達を目指さなくなったフィリップからすれば、現在の状況の永続は歓迎しても聖杯戦争開戦なぞ有難迷惑でしかないのか、口調が自然と堅くなった。

 「確かにその可能性も検討すべきではありますが、何方かと言えば単なる報告ですよ?フィリップ」
 「・・・・・・・・・」
 「報告はそれだけではありません。アサシンとおもしき英霊も見かけましたよ」

 その言葉と共にアサシンの様子と尋問結果を説明する。

 「――――キャスターが俺を狙ってる・・・・・・か」
 「心当たりなぞないでしょうが、気を付けてくださいね。士郎」

 士郎は自分を顧みない処がまだまだあるので、警戒と注意を呼びかけるケイン。

 「それと複数になっていた・・・ですか」
 「いかに間諜の英霊と言えど、生身が無い以上分身なぞ出来ないでしょう」
 「って事は宝具なんだろうが、格好からして山の翁ハサン・サーバッハの1人だろう」
 「あの教団は、教主の人数が18人いた事位しか知られていませんからね、正直どの様な異能かは判りませんが、まだ複数居るか創造出来ると考えた方が賢明でしょう」

 フィリップの考えは尤もだ。敵の情報が不足している時は、警戒心を怠らないのは堅実と言える。
 それが間諜の英霊であるなら尚更だろう。

 「兎も角、禍の団(カオスブリゲード)なるテロ組織にサーヴァントがいる以上、情報収集と共にあの2人(・・)にも注意を呼びかけましょう」
 「アイツには俺の方から連絡しておくから、レウスにはケインから頼むよ」
 「判りました」

 こうして、3人はその後は少々のおしゃべりなどをしてから解散となった。


 −Interlude−


 私は士郎やケインと別れてから真っすぐに自宅に向かっている。

 ――――それにしても、士郎やケインなどは私が変わったと言うが、私自身はそうは思わな
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