第21話 黒の剣士、家族と語る
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ーから抜けるみたいだな」
「まぁね。しばらくこの人達と一緒にやることになってるから…」
「勝手だな。残りのメンバーが迷惑すると思わないのか?」
「な!?」
「それにお前は俺のパーティーの一員として既に名が通ってる。そのお前が理由もなく抜けたらこちらの顔に泥を塗られることになる」
「話が違うじゃない!!パーティーに参加するのは都合の付くときだけで、抜けたくなったらいつでも抜けていい約束だったでしょ!?」
「約束?俺はそんな条件を飲んだ覚えはないぞ?勝手なことを言うな!」
「っ!?」
自分勝手にも程がある。シグルドの言い分に腹を立てた俺とタカトラはリーファの前に出てこう言い切った
「「仲間はアイテムじゃないぜ」」
「なに?」
「他のプレイヤーをアンタの大事な剣や鎧みたいに…」
「装備欄にロックしとくことはできねぇって言ったんだよ!」
「き、貴様ら!」
俺とタカトラの言葉にシグルドは腰の剣の柄に手をかける。
「屑漁りのスプリガンとサラマンダー風情が!!どうせ領地を追い出された脱領者だろう!」
あまりの言葉に俺たちより先にリーファが前に出た
「失礼すぎよシグルド!!キリト君とタカトラ君は……あたしの新しいパーティーメンバーよ!」
その言葉が効いたのかシグルドは呆然となり、動かなくなった
そしてシグルドを横切ると擦れ違い様に
「今俺を裏切れば近いうちに必ず後悔することになるぞ」
「留まって後悔するよりずっとマシよ!」
その言葉が決定打になったのかシグルドの歯軋りが響き渡り、この言葉を言い残し、立ち去った
「戻りたくなった時のために泣いて土下座する練習をしておくんだな!!」
シグルドのおかげで空気が重い状態でエレベーターに乗り、最上階まで待っていたがこの状況は正直キツかった
「ごめんねお兄ちゃん、タカトラ君。変なことに巻き込んじゃって……」
「いや、俺も火に油を注ぐような真似しちゃって……」
「俺も悪かった。あんな腹の立つ野郎は久しぶりだったからつい……」
なんとか会話をするが余計に空気が重くなった。だけど風の塔の天辺に立ち、夜明けの景色が視界に入ったおかげでそんな空気は吹き飛んだ
「うわあぁ…!」
「すげぇ…!」
「ああ、なんか気分がスッキリする景色だな…」
リーファはクスッと微笑みながら先頭に立った
「それじゃ行こう!お兄ちゃん!タカトラ君!」
「ああ!」
「おう!」
そして俺たち4人は世界樹に向かって飛び立った。アスナを救うために!
待っててくれアスナ……今行くからな!!
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