イレギュラーな試合 後編
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「こっから先は行かせねぇぞ、シャルル」
「できれば相手したくないんだけどなぁ」
そう言いながらも両手にマシンガンを構えているシャルル。
チラリとモニターを見ると、トランザムの稼働時間はもう残り少ない。
「そう言うわけにもいかないんでな。 いけっ!」
十二基のピストルビットが展開され、シャルルを狙う。
どが、シャルルは俺がビットに指示を出す前に動いていた。
狙いは俺の後ろ!?
振り返れば、その先にいるのはAICを発動させて一夏を止めていたボーデヴィッヒの後ろ姿。
高速切替(ラピッドスイッチ)で呼び出したアサルトライフルがボーデヴィッヒを襲うと、AICは中断され、一夏がボーデヴィッヒに斬りかかる。
エネルギー状の刃、零落白夜
体勢を崩されていたボーデヴィッヒに防ぐ手段はなく、零落白夜はそのままシュヴァルツェア・レーゲンを切り裂いた
動かないところを見ると、どうやらボーデヴィッヒは戦闘不能のようだ
「くそ!俺だけかよ!」
「負けない……!?あ、中!あれ!」
「あ?」
シャルルが指を指す方向。
一瞬罠かと思ったが、その様子から罠とも思えず振り返った。
その場所は、先程までボーデヴィッヒがいた場所
黒い何かがいた
「……ここでかよ…」
VTシステム。
過去のモンド・グロッソの優勝者の戦闘方法をデータ化し、そのまま再現、実行するシステム。
だが、それはパイロットに能力以上のスペックを要求するため、肉体に莫大な負荷がかかり、最悪、生命が危ぶまれることもある
「!? 一夏っ!」
目の前に立っていた一夏に斬りかかる。
なんとか左腕で受けたが、それだけで一夏のISが解除されてしまう
ここからだと分からないが、黒いあいつを見て怒っているようで、生身で向かおうとする一夏をシャルルが止めた。
あれは武器などに反応するのか、今の一夏たちを襲おうとはしないため、安心はできるが……
「いや、安心はできないか」
なんせ、あのなかにボーデヴィッヒがいて、最悪死ぬかもしれないという状況だ。
原作なら、一夏が助けるが、ここまでブレイクしてしまっている俺がいるのだ。
この現実じゃどうなるかなんて分からない
「トランザムは……あともって一分あるかないかだな」
ラファール・リヴァイヴに乗った教師たちが駆けつけるなか、俺は一人呟く。
「……なら、助けるっきゃないだろっ!」
サバーニャを駆り、ビットを展開し、俺はやつの意識をこちらに向けた。
「中!?」
「こいつは俺がやる!」
俺を敵と判断したのか、やつも手に持った黒い刀のようなもので斬りかかってくるが、それを簡単に
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