第6章 流されて異界
第114話 魔球?
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何を言い出すのかと思えば、そんな事かいな」
俺は負け戦が嫌い。
さもくだらない事を聞いたかのように、そう答える俺。
それに、そもそもハルヒの能力は王国能力。言霊と言うには、発現の方法が神……ちょいと厄介な神に与えられた問題がある能力らしいけど、それでも言葉に力を与える能力である事は間違いない。
特に一回の裏の俺の打席の際に発せられた言葉にはかなりの能力が籠められていた。それで無ければ、神気に呑み込まれた掛けた俺があの一瞬だけで精神を立てなおす事は難しかったでしょうから。
その彼女が暗い、後ろ向きの思考に支配されるのは得策ではありません。
「オマエさんは、オマエさんの思うようにやって見たらええんや」
この世界に失敗を経験しない人間など存在しない。いや、おそらく全知全能と嘯いて居る神すらも失敗する事はある。
あいつらは自分の失敗を、失敗として認めていないだけ。
「何の為にこれだけの仲間が居ると思って居るんや? 少々の失敗は誰かがフォローしてくれるから細かい事は気にせずに、ガンガン行ってみたら良い」
そう言いながら、サムズアップ。
偶に訪れる……と言いながら、この試合が始まってからの俺って結構、頼りがいがあるんじゃないだろうか。等と多少、自画自賛の考えが頭の片隅を過ぎる瞬間。
何よ、忍のクセに生意気なんだから。
普段の悪態にもキレはなく、しかし――
「この試合、勝つわよ、みんな!」
そう、力強く宣言を行うハルヒ。
その瞬間、非常に頼りになる我がチームの九番バッターが妙に腰の引けた空振りをひとつ。
あっさりとワンストライクを取られたのでした。
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