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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
反抗
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距離に配置されたエネミーということだろうか。HPの減少が予想よりも少ない。
「シッ!」
左足でブレーキをかけ、空いた左手で腰にホルダーで吊っている
機関銃
(
マシンガン
)
を鋭くドロウ。多少のリスクをあえて見過ごし、常時セーフティを解除しているMP7はその銃口から
個人防衛火器
(
PDW
)
の名に恥じない威力を有する4.6x30mm専用弾薬を激しい雄叫びとともに吐き出した。
いかにレア度の高い装備で身を固める黒づくめでも、さすがにほぼゼロ距離からの一斉射は耐えきれない。
カクッ、と力が抜けた大柄な身体の影にできるだけ身を隠しながら、少女はげしっと容赦なく蹴った。一瞬の間隙の後、壊れたドアみたいに向こう側に倒れていく身体。
その向こうから、残る二人組の斉射があった。
しかし、その多くは今まさにゆっくりと倒れていく仲間の身体に当たり、なかなかその後ろにいるユウキに当たらない。
悪態の言葉とともに、さらに弾幕が増える。いやまぁ、ここで緩めるのもどうかと思うが、それにしたって増やしてどうする。お仲間の死体に鞭打つ気か。
そう思いながら、ユウキはドレスのポケットに突っこんでいたものを静かに取り出す。
―――いーち、にーぃ……
ひゅっ…………ッとん。
打ちまくる二人組の片割れ。そのノド元から、冷ややかに光るメスの柄が飛び出していた。
数瞬の後明らかに、あれだけ打ちまくっていた過剰な弾幕の半分が消失した。上手くいったようだ。
少女の口元に無邪気な笑みが浮かぶとほぼ同時、鈍い音とともにとうとう死体が完全に突っ伏した。同時、少女を守るものも消失し、何の遠慮もない一斉掃射が華奢な身体を襲う。
しかし、それこそユウキの思い通りだった。
―――薄い。
二人分の弾幕は確かに脅威だ。避けようと思った箇所に同時に弾丸をよこされれば、さすがにアインクラッド屈指の反応速度を持つユウキといえど、完全に
回避
(
イベイド
)
することは物理的に不可能だ。
だが、それが一人分ならば話は変わってくる。散弾などと違い、マシンガンなど拳銃の発射と発射の間のスパンを削ったものに過ぎない。同時に飛んでくるのが一発だと分かった時点で、《絶剣》にとっての脅威度はかなり下がったと言わざるを得ない。
少女は笑う。
《絶剣》は嗤う。
あとはもう、いつも通りの《
作
(
・
)
業
(
・
)
》の時間だ。
さて、と。
四人の少女(ひとり少年)は件の鉄製卵――――にしか見えない超強力爆弾を囲んでいた。もし死角から狙い撃ちされても、誰かが盾になれる算段である。
ポーチから引っ張り出したドライバーやらニッパーを床に並べ、それらを時々手に取りながらリラと呼ばれる少女はうんうん唸っている
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