マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0949話
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どうしても俺が試すしかないんだが。
そのまま宇宙空間そのものを斬り裂くかのような速度で飛び続け、ヒュドラのスラスター、ツイン・ドライブ、エナジーウィング、更にはPS装甲といったものを稼働し続けても、取りあえず不具合の類はない。
10分程が経ち、改めてシロガネでデータを取っているレモンへと通信を送る。
「ブラックホールエンジン異常なし。増加した出力の分、他のパーツとの連動に関しても特に違和感はない」
『そう、取りあえずは一安心ね』
安堵の息を吐くレモン。
自分達が開発し、更には起動試験も幾度か行っている。そうである以上、深刻な心配はしていなかったのだろうが、何しろ組み込んだのはBETAの生み出すG元素だ。
これまでにもレモンはシャドウミラーの技術班を率いる者として、異なる技術の融合を行ってきた。
SEED世界のPS装甲を含めたT-LINKフレーム、Nジャマーを改良したNジャマーU、ギアス世界のエナジーウィング、ネギま世界のグレートグランドマスターキー、シュウから得たネオ・グランゾンのバリオン創出ヘイロウ等々。
まぁ、バリオン創出ヘイロウに関しては、正確にはそのまま技術を流用したのではなく小型化して新しく開発したと表現した方がいいんだろうが。
それでも、色々な技術の組み合わせをやって来たレモンにして、今回のG元素であるグレイ・イレブンを触媒という形にしてブラックホールエンジンに組み込むのはかなりの難関があったのだろう。
BETAの技術――正確には技術ではないが、敢えて技術と呼ぶ――であるG元素というのは、それだけ異形なのだ。
もっとも異形の技術という面では、ネギま世界のグレートグランドマスターキーに関してもそう大差はないだろうが。
だが、一応人間というか魔法使いというか、意思疎通の出来る人物が生み出したグレートグランドマスターキーに比べ、G元素というのは全く意思疎通の出来ない化け物と表現出来るBETA由来の物質だ。
それを思えば、心配するのは当然なのだろう。
これまでの実験で上手くいっていたからといって、今回のテストでも上手くいくとは限らないのだから。
『アクセル、標的を出すわよ』
「了解」
レモンの言葉と共に、シロガネから射出される幾つものドローン。
まず最初ということで、直線的に飛んでいるその無人機へとヒュドラのビーム砲を放つ。
宇宙空間を奔る6条のビームが、瞬時にドローンを消滅させる。
『次』
その言葉と共に、再び射出されるドローン。
今度はある程度の軌道を入力されているらしく、10以上のドローンはそれぞれが独自の軌道を描きながら離れて行く。
その全てをT-LINKシステムによる機体制御により、ドローンの進行方向を先読みするかのようにビームを発射。
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