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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第464話】
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…。
「……ぉ? おめぇが噂の有坂ヒルトか?」
「え? ……何の噂かは知らないですが、俺が有坂ヒルトですよ」
「そっかぁ。 一応自己紹介だ、三年のダリル・ケイシー、ISヘル・ハウンド・ver2・5のパイロットだ」
気だるげな言葉とは裏腹に、ちゃんと自己紹介をした上級生のケイシー先輩――。
「先輩ー、テストってマジッスかぁ?」
「当たり前だろ、バカ。 調整する度に機体のチェックは豆にだな――」
「先輩は変な所で几帳面なんッスよー、普段はヤル気無しな癖にー」
「何だとー? 確かにヤル気は少ねぇけど、お前だって対してヤル気ねぇだろー」
「何ですとー。 少しはヤル気あるッスよー!」
――と、往年の夫婦漫才を見せられるが如く始まったやり取りに、俺も上級生の整備班グループもただただ見ていると――。
「良いから、テストいくぞー!」
「しょうがないッスねぇ。 ……じゃあ、起動してテストッス!」
「じゃあな有坂ヒルト、敵情視察もほどほどにな」
ヤル気あるのかどうかはわからないものの、二人は鎮座している自分の専用機に乗り込むと、そのまま第二整備室を後にした。
二人の整備班も、慌てて二人を追うと、残された俺は――。
「……簪の準備は終わってるかな」
そんな独り言を呟きつつ、見てみるとまだ機材を集めていた。
――この状態で戻っても仕方がない為、セシリアや鈴音の元へ――だが、セシリアの姿が見えず、機体も無いため多分彼女はテストに出たのだろう。
だが、鈴音は居るので彼女の元へと向かう。
カツンカツンと整備室内に響き渡る靴音、それに気付いた鈴音は四つん這いのままで顔だけを俺の方へと向けた。
「おっす、鈴音」
「ひ、ひひ、ヒル、ト……!」
俺だと気付き、アワアワとした表情と共に真っ赤に染まる顔。
逃げ場もなく、脱兎の如く逃げ出す訳にもいかない彼女は何だか小動物の様に思えた。
「そんなに慌てるなよ、何もしないから」
「で、でででもアンタ……あ、ああアタシに……ぁぅ……」
ボシュッと湯気が出るぐらい真っ赤に染まった彼女――やっぱり前の発言が原因だったか。
「……あれは気にするなよ」
「……ぇ?」
「気にするなって、俺の顔見る度に逃げられたら俺の方が寂しくなるし、な。 ……前言った事はさ、忘れろって」
そう告げる――まあ事実、避けられるのは非情に寂しく感じてしまう。
「……んじゃ、取り敢えずもう気にするなよ? 俺は戻るから、明日からはちゃんと普通に、な?」
「ぁ……」
何か言いたそうな鈴音を残し、今度こそ簪の
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