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ドリトル先生と二本尻尾の猫
第二幕その八
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「どっちも楽しんでるわ、いつもね」
「そんなに寝るんだ」
「暇ならずっと寝てるわよ」
「そこは本当に猫だね」
「そうでしょ、猫は寝るものよ」
「寝る子という言葉から猫になったという説があるね」
 先生がこのことをです、老馬にお話します。
「それ位猫はよく寝るからね」
「そうそう、寝ることは最高よ」
 お静さんは先生のお言葉ににこにことして応えます。
「あんな気持ちがいいことはないわ」
「僕も寝ることは好きだけれどね」
「そうでしょ、ただね」
「ただ?」
「最近あまり寝てもいられない場合もあったりして」
「お店のお手伝いで?」
「いやいや、こっちは 猫又になった時からだから」  
 特にというのです。
「全然気にならないわ」
「それじゃあどうしてかな」
「まあね、ちょっとね」
「ちょっと?」
「長いお話になるから」
 それで、と返したお静さんでした。ここで。
「また機会をあらためて」
「それでだね」
「先生のお家とお仕事先はもう知ってるから」 
 その二つはというのです。
「本来の姿になった時に街のあちこち巡ってるから」
「じゃあその時になったら」
「お邪魔していいかしら」
「何時でもいいよ」
 先生は微笑んでお静さんのお願いに答えました。
「僕でよければね」
「何でも言っていいのね」
「うん、僕に出来ることならね」
「そうさせてもらうわね」
「そういうことでね」
「ええ、それにしても先生って」
 今度はお静さんから先生にこんなことを言いました。
「イギリスから来られたのに」
「日本人みたいだっていうのね」
「ええ、皆から言われてるわよね」
「言われるね、本当に」
「日本語も凄く上手だし」
 それにというのです。
「日本のことも知っててその仕草もね」
「日本的だっていうんだね」
「そうなの、全部ね」
 それこそというのです。
「日本人みたいよ」
「そうなんだね」
「ええ、こうしたことってお肌や髪の毛の色じゃないのよね」
「そういったものは外見だけだよ」
 それだけの違いでしかないとです、先生もお静さんににこりとしてはっきりと答えます。
「中身は違うから」
「そうよね」
「僕はそうした考えだよ」
「その通りよ、先生はむしろね」
「むしろ?」
「他の日本人の多くの人よりもね」
 先生を見てにこりとしてお話します。
「日本人的よ」
「そこまでなのかな」
「そうよ、私が見たところね」
「そう言われることが本当に多いね」
「というか先生が日本に来られたのは」
 それこそというのです。
「もう運命ね」
「それこそというのね」
「ええ、だから私にも会えたのよ」
 お静さんは先生ににこにことしてこうしたこともお話しました。
「私として
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