第十五話 蠢動
[6/6]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
が勝てないと見れば撤退すると……」
「ほう、しかし良いのか?」
「無様に敗北するよりは良いだろう」
「それはそうだが……」
思わず溜息が出た。クレメンツも溜息をついている。思うようにいかない事に、勝てないという現実に苛立ちが募る。紛らわすかのようにワインを一口飲んだ、口中が苦い……。
溜息を吐いている私達にシュトライト准将が話しかけてきた。
「いずれ、フェザーンは今回の事を後悔しますよ」
「?」
「外見からは想像できませんが閣下は内に相当激しいものを持っています。その閣下を敵に回したのです、必ず後悔する。それに……」
「それに?」
問いかけたクレメンツにシュトライト准将が笑いかけた。
「閣下はここ最近頻繁に反乱軍の星系図をフイッツシモンズ少佐と確認しています。なにやら思うところが有りそうですな」
クレメンツが意表を突かれた様な顔をした。なるほど、まだ負けたと決まったわけではないか……。
「どうやら諦めるのはまだ早いようだな、クレメンツ」
「そのようだな、楽しませて貰えそうだ」
ワインを一口飲んだ、苦味は消えていた……。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ