第百二十話 出来ること
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ルカは現在、誰もいない場所でパートナーと共にトレーニングをしていた。
ここなら誰も来ないし、時間も時間なので迷惑にならないだろう。
最初にトレーニングを始めた時は、自分が見当たらないと母親が大騒ぎしたが。
しかし自分を心配してくれていたのは事実なので嬉しい。
しかし世界統合まで後二年。
大輔と賢のいた世界にはまだ敵がいるのだ。
トレーニングを怠けるわけにはいかない。
ユニゾンエボリューションはデジモンの能力だけでなく、パートナーの能力も反映されるらしい。
だからデジモンだけではなく自分自身も鍛えなければ。
平和だからと怠けていたらどこで痛い目に遭うか分からないのだ。
義兄のクロノからは呆れ顔で“トレーニング馬鹿”と言われたが。
自分はそんな義兄に“仕事命のデリカシーゼロ人間”と言い返しておいた。
エイミィとリンディがうんうんと頷き、クロノは自分に味方がいないことにガクッと来ていた。
ティアナ「はい」
ルカ「ん?」
声に反応して振り返るとティアナがスポーツドリンクをルカに手渡していた。
こんな早い時間のトレーニングに付き合ってくれる彼女に感謝しながらスポーツドリンクを受け取る。
ルカ「ありがとうございます。すみません、こんな早い時間に。」
普通の子供ならまだ寝ている時間だ。
しかし生体兵器としての生まれ故か、それともルカ本人の性質なのか、こうしていないと落ち着かない。
ティアナ「いいよ。時間があるうちに何かしておかないと私も不安だし」
流石にキメラモンカオスのような怪物はいないだろうが、万が一に備えてだ。
何もしないで二年間を費やし、二年後になってトレーニングしておけばよかったと後悔するくらいなら出来るだけのことをして後悔する方がよっぽどいい。
ルカ「では…今日もトレーニングをしますか」
ティアナ「うん」
今回は完全体ではなく究極体のアルダモンとベオウルフモンだ。
たまには全力全開の状態でやりたいというフレイモンとストラビモンの要望を受けて。
デジタルダンジョンでは最初は同じ完全体でもヴリトラモンにガルムモンが大敗してしまうこともあったが、今ではほぼ力量が同じなので絶好の特訓相手だ。
同じバリアブル種ではあるがダスクモンは駄目だ。
成熟期で究極体クラスなんて反則過ぎる。
しかも進化先は敵を異空間に吹っ飛ばしたり、物理法則無効化なんてとんでもない性能。
とてもではないが、実力に差がありすぎて勝負にならない。
あれ程の力を持つのは、十闘士の後継者達が世界に仇為した時の抑止力としてだろう。
抑止力として存在する闇のスピリットの後継者が他のスピリットの後継者と同世代で互角等笑い話にもならない。
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